数年前、長岡京市のガイドマップで見つけた「勝竜寺城公園」。家族で立ち寄って以来、その居心地の良い空間にすっかりほれ込み、何度か遊びに行っています。
城のある公園
「復元とはいえ、近場でこんな城が見られるなんて気付かなかった」と思ったのが最初の感想。
調べてみると、1992年に公園として整備され、展示室などは2019年に新装されたとのこと。歴史の苦手な私ゆえ気付いていなかったのか…こんな公園に息子たちを連れてきてやりたかった、と残念に思いました。
庭は美しく手入れされて季節の花々が咲き、公園内の小道は石垣や土塁でアップダウンがあるなど、歩き回るのも楽しいのです。ところどころにベンチがあり、お弁当を食べている方も。
勝龍寺城は、細川藤孝(幽斎)の息子忠興と明智光秀の娘お玉(ガラシャ)夫妻が結婚式を挙げ新婚時代を過ごした城とされているので、公園内には、細川忠興・ガラシャお二人の銅像がありました。お二人の銅像の周囲は、木々の緑や季節の花々で彩られています。
ガイドの方の案内で公園の見どころを聞きました
何度目かの訪問時、資料館前にふるさとガイドの会の方がおられ、とても詳しい説明が聞けたのでした。解説は基本の内容もあるようですが、持ち時間に合わせたり、詳しく知りたい内容を重点的に解説するなど希望も聞き入れてくださるとのこと。(土日祝日10時~15時、日時の詳細はHPに掲載)
明智光秀が山崎の合戦に敗れ、最後の夜を過ごした勝龍寺城から生き延びるために逃げた北門のこともお聞きしたのですが、「この門のことだけでも語りだしたら長くなるよ~」とおっしゃっていたので、次回は北門のエピソードをじっくりお聞きしたいですね。
城の中は展示室
復元された城の建物の中は勝龍寺城に関する出土遺物や映像の展示があり、自由に入館できました。
2階は歴史ミュージアムとして、勝龍寺城にゆかりの深い明智家や細川家の人々に関する紹介や、発掘調査によって発見された瓦などの資料が展示されていました。特に解説映像は、勝龍寺城の歴史的背景を知るのにわかりやすいので、入館するたびに観ています。(私は歴史に弱いので何度でも…)
1階は、休憩スペースにもなっていて、大きな窓から公園内を見渡せます。
勝龍寺城は1633年に廃城になって以来忘れられていましたが、発掘調査による遺構・遺物の発見で、それまでの土を切り盛りして造った城と異なり、初めて「瓦葺き・石垣・天主」を備えた、当時最先端の近世城郭の原点ともいえる城づくりであったことがわかったそうです。
公園内では、自然石を積み上げた石垣の一部を実際に見ることができました。
また、天守閣が建っていたと推測される一番小高い所に立つと見晴らしがよく、攻めてくる敵の様子を伺っていたのかもしれないというのも、なるほどなと思えるのでした。
「城」は「瓦葺き」で「石垣・天主」があるもの…と、私が勝手に思い込んでいた「城」のイメージは、テレビドラマや観光で見かけた城から出来上がっていたのかもしれません。ですから、勝龍寺城が初めて近世城郭としてこれらを供えた城の原点と知ったのは、ちょっとした感動でした。
そして勝龍寺城との出合いは、乙訓地区に多くの「城」が存在していたことを知るきっかけとなったのでした。
勝竜寺城公園
京都府長岡京市勝竜寺13-1
TEL:075(955)9716(長岡京市公園緑地課)
https://www.city.nagaokakyo.lg.jp/0000001138.html
開館時間等はHPから確認を
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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