「退蔵院」で紅葉散歩

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Hanaプロフィール
2021年11月29日 

秋も深まり紅葉がピークを迎える「退蔵院」を散策してきました。退蔵院は妙心寺の塔頭(たっちゅう)の一つで国宝「瓢鮎図(ひょうねんず)」や枯山水の日本庭園で有名です。

妙心寺退蔵院

退蔵院の入口である山門をくぐり受付で拝観券を購入したら散策スタート!

順路に沿って歩いていると最初に現れる方丈(本堂)にはお目当ての「瓢鮎図」が展示されていました。日本美術には疎い私ですが、日本史の教科書で見たことある「瓢鮎図」にいきなりテンションが上がります。ちなみに退蔵院にあるのは模本で原本は京都国立博物館に寄託されているそうです。

「瓢鮎図」(模本)とひょうたん

方丈の中からは狩野元信によって作られた枯山水庭園である「元信の庭」が望めます。隅々まで美しく手入れされた庭はまさに芸術作品。禅庭の観念的な世界を表しているそうです。室町時代に作られた庭園ですが、その時代から全く変わらない形を維持するために、丹精込めて手入れされているんだなと思うと本当に頭が下がります。

狩野元信作の「元信の庭」

方丈の縁側には座布団も設置されており、座りながらじっくりお庭を堪能することができます。なんともありがたい心遣い。室内から見る庭とはまた違う風景を楽しめました。

座布団に座ってじっくり庭を鑑賞

「元信の庭」を後にし、順路に沿って進むと続いて現れたのが池泉回遊式庭園「余香苑」です。庭園の入り口をくぐると陽の庭と陰の庭が並んでおり、枯山水にはそれぞれ白と黒の砂利が使われています。物事の二面性を伝えているそう。うむむ、奥が深い! 2つの庭の間には立派な紅しだれ桜がありました。春になったら満開の桜が咲き、また違う雰囲気を楽しめそう。

陰の庭と紅葉のコラボレーション。しだれ桜の枝もちらり。

そこから進むと見渡す限り真っ赤な紅葉が広がっていました。まるで紅葉のトンネルを歩いているかのよう。太陽に反射して緑、黄色、赤の紅葉がキラキラと輝き何とも言えない光景でした。

燃えるように赤い紅葉

途中、水琴窟(すいきんくつ)があり、私も耳を澄まして音を聞いてみました。竹筒に耳を近づけるとつくばいの水が落ちる音が反響して鉄琴の音のように聞こえます。清らかな何とも美しい音色♪

水琴窟のきれいな音色

一番最後に見えてくるのが、近代に作られた、ひょうたん池を中心とした美しい池泉回遊式庭園です。奥には小さな滝もあり水の流れる音が心地いい。日本の秋の美しさを切り取ったような光景を間近にして感動しました。池の水面にも赤い紅葉が映っていてなんとも幻想的!きれいな錦鯉も池の中を気持ちよさそうに泳いでいました。

絵葉書のような光景です

その他にも庭園を望みながら抹茶を楽しめる「大休庵」というお茶席もありました。退蔵院特製の茶菓と一緒に抹茶をいただけるそうです。ここにもひょうたんを発見!

大休庵の壁にもひょうたん発見!
お茶室と紅葉

散策の最後に自分でオリジナルのミニチュア枯山水庭園を作る無料体験をしました。私が作った石庭のテーマは「自然」。普通のタイトル(笑)自由に石を並べて、木のヘラで砂利に模様(砂紋)をつけて水の流れを表現してみました。

オリジナル石庭作り体験コーナー

4年以上京都に住んでいて、紅葉の時期にお寺を訪れたのは実は今回が初めてです。紅葉の時期にしか見られないこんなに素敵な景色を見過ごしてきたなんて、今までもったいなかったなぁ。満開の紅しだれ桜の姿も見てみたいので、また春頃に退蔵院を訪れたいと思います。

退蔵院

京都市右京区花園妙心寺町35
TEL:075(463)2855
http://www.taizoin.com/
拝観時間等はHPから確認を

プロフィール

Hana

在住エリア:京都市中京区
メインテーマ:パン・スイーツ/子育て情報
結婚を機に京都に来て4年目。2児の子育て中のママです。
趣味は自転車での散策とパン屋巡り! 京都は美味しいパン屋さんが多いのも魅力です♪
京都のおすすめパン屋さんや子育てに関する情報を発信していきます。