• HOME
  • WEBフレンド
  • 京都工芸繊維大学「美術工芸資料館」のポスターアート

京都工芸繊維大学「美術工芸資料館」のポスターアート

WEBフレンド

大好チヨ子プロフィール
2021年12月2日 

京都には美術系の大学が多いように思いますが、「京都工芸繊維大学」もデザイン領域を学べる大学です。
前身となった母体の一つが、初めて本格的なデザインを学べる京都高等工芸学校であり、京都の芸術を支えてきた歴史ある大学なのでした。

そんな京都工芸繊維大学「美術工芸資料館」で開催されている「戦後日本のグラフィック」という企画展を観に行きました。
※2021年12月25日(土)まで開催

今年、開館40周年となった資料館

大学の構内の「美術工芸資料館」に入館し、まず右奥にある第1展示室に入ると、いきなり懐かしいポスターがパッと目に飛び込んで来ました。年齢がばれますが…私がまだ幼少であったころ開催された「EXPO70・OSAKA(万国博覧会)」のポスターでした。今観てもスッキリと、目に留まりやすい美しいポスターだなとしみじみ感じました。半世紀経っても、見た者の記憶に鮮明に残っているだなんて、やはり素晴らしい作品ですね。

ブルーの桜の花びらが可愛らしいEXPO70のポスター(中央)

そして、1964年開催の東京五輪のポスターも展示されていました。たった2色しか使われていないのに、圧倒的な存在感を感じました。

第1展示室のポスター作品

第1展示室には、学校創立当初教員をされていた、洋画家として有名な浅井忠さんの油彩の作品も展示されていました。
浅井忠さん、武田五一さんをはじめとする初期の教員は開校前に教材となる作品を収集して回っており、学校開校時には16000点もの資料が収集されていたそうです。「美術工芸資料館」にはデザイン教育の教材となったポスターが多く収蔵され、様々な企画展で展示されます。私も過去にアール・ヌーヴォーの作品を鑑賞したことがあります

第1展示室を出ると、ホールにも作者ごとに作品が並んでいました。各種イベントのポスターなのですが、作者ごとに並ぶと、作者の個性が色濃く出いていてとても面白いです。そして、シンプルなデザインでも惹き付ける力は強力で、どれも迫力のある作品でした。

ホール中央の展示作品

ホールでは企画展示とは別に、少し高い位置に、常設のポスター作品が並んでいました。それらの多くは1900年代前半のポスター類で、セピア色に変色した海外の作品には、哀愁を感じるのでした。

広々としたホール内の展示風景

最後に、一番奥の第2展示室へ進むと、少し時代が進み、ポスターは一気にビビッドでカラフルなものが多く並んでいました。特に、グラフィックアーティスト横尾忠則さんの作品は、原色を多用して目に留まるので、人々を引き付ける効果も絶大なのだろうなと思いながら鑑賞しました。

右から4作品までが横尾忠則作品

今回は1階の展示室での企画展でしたが、2階にも展示室があり、同時に2つの企画展が開催されることもあります。

第2展示室の展示風景

「美術工芸資料館」には、ポスターを含む54000点にも及ぶ収蔵点数があるそうですが、意匠に見どころがあり教材として使う観点で集められ、必ずしも美術品・工芸品としての名品であることが条件でないという収集内容の特色があるのだそうです。大学それぞれの視点で集められた資料を観ることができるのが、大学ミュージアムの最大の魅力ではないでしょうか。

「美術工芸資料館」を出ると、自然あふれる風景が開けています。赤レンガの校舎と周囲ののどかな風景も、京都工芸繊維大学「美術工芸資料館」の魅力の一つだと思います。

地下鉄松ケ崎駅から北山通を東へ約5分、イチョウ並木の黄葉を楽しみながら、のんびりと美術鑑賞に向かうのも良いものです。

イチョウ並木の途中に案内版があります

※館内は許可を得て撮影しています

京都工芸繊維大学 美術工芸資料館

京都市左京区松ケ崎橋上町1
TEL:075(724)7924
https://www.museum.kit.ac.jp/index.html
営業時間等はHPから確認を

プロフィール

大好チヨ子

在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。