外食時のすてき&困った体験談

2024年11月1日 

リビング編集部

会食などの外食が増える季節。飲食店を利用するときの振る舞いやマナーについて、考えてみませんか。リビング読者の体験談を集めました。飲食店経営者による組合「中京料理飲食業組合」にも話を聞いています。

※2024年10月にリビング読者にアンケート。有効回答数747
※掲載したコメントは体験談です。ルールやマナーは店によって異なるものもあります
イラスト/オカモトチアキ

さりげない心くばりや声かけでテーブルの雰囲気が和やかに

「同席者や周囲のお客さんの振る舞いで『まねしたい』『すてきだな』と思ったことはありますか?」と読者に尋ねたところ、多くの回答が寄せられました。

「(店員が)テーブルに料理を置きやすいよう、場所を空けてあげる人はすてきだと思う」(TTさん・55歳)、「タブレットによる注文がうまくいかない様子を見て、隣の席の人が代理で注文してくれた」(YKさん・59歳)など、さまざまな体験談が。

また、飲食店で働いたことがある読者からは「(注文票への)記入のタイミングを待ってひとつずつゆっくり注文してくれた」(HSさん・41歳)、「実習中の名札を見て『がんばってね』とにっこりしてくれた」(SKさん・36歳)といったことがうれしかった、と。

利用者も店員も、さりげない心くばりに感心したり、感謝する人が多いようです。ほかにも体験談をいくつかピックアップして紹介します。「中京料理飲食業組合」からの声も入っていますよ。参考にしてみて。

「すてき」と思った〝お客さん〟

  • お店の人に「撮ってもいいですか?」と声をかけてから料理の写真を撮る友人を見たとき、丁寧ですてきだと思いました(YNさん・44歳)
  • 混雑する時間帯、さっと気を利かせて席を空ける行動は、できそうでできない。わかっていても、喋ってなかなか出ない人もいる。見習いたいです。(SSさん・61歳)
  • サラダバーに並んでいるとき、(前の人が)トングを取りやすい向きに置いてくれた。真似したい(CTさん・55歳)
  • 初めて来店したお店のチラシやショップカードなどを会計時にもらって「おいしかったのでまた来ますね」と笑顔で対応する知人(YUさん・57歳)

店員が「うれしい」と感じたこと

  • 空いたお皿をスタッフが取りやすいように、端に置いておいてくれるのは助かります(ASさん・32歳)
  • 大人数の飲み会で、ラストオーダーを取りまとめてくれる方がいた(FNさん・26歳)
  • グループのお客さまが(まとまって)座れないときに、席を変わったり詰めたりを提案してくれて、自ら動いてくれたお客さまがいた(MNさん・41歳)
  • 注文内容を復唱するとき、きちんと聞いて確認してもらえるとうれしい。結構良い加減に聞いている人が多いと思います(YNさん・57歳)
  • 片付け中、箸袋に味の感想などメッセージが残されていたときはびっくりしたし、うれしかったです(MKさん・51歳)

こんな体験談も

  • 友人の夫はアメリカ人。アメリカでも日本でも店員さんに軽く話しかけてジョークを言い、和やかな雰囲気になります。私にはとても無理ですが、「いいなぁ」と思いました(RUさん・60歳)
  • 人見知りをしていた娘が、料理を運んできてくれた店員さんに「ありがとうございます」と明るく言うのを見て、親としてうれしくなりました(YNさん・57歳)
  • 子どもと「おいしいね」と言い合って食べている家族連れは素敵だなと思いました。そうありたいと思っていても、バタバタしたり、こぼさないの!とか注意したりして、なかなかできないので…(YIさん・39歳)
  • きれいに完食されているお皿を見ると、自分も残さず食べきりたいと思いますし、作ってくれた人や食べ物のためにも残したくないと思います(MKさん・60歳)

大声や散らかったテーブル…困ったエピソードも

続いて、困った利用者の行動として読者から多く挙げられたのが、「周りを気にしない大声」(SFさん・55歳)など、話し声に関することでした。話に夢中で声のボリュームが大きいケースや、話の内容、店員や同席者を叱る声に「せっかくの楽しい食事が台無し」(ASさん・39歳)という人も。公共の場では、周囲に配慮したいですね。

また、飲食店経験者の回答からは、食後のテーブル事情が見えてきました。下記で紹介しています。

読者が出会った〝困ったさん〟

  • 人の注文したものを、「一口もらうね」と許可もしていないのに食べる友人。勝手に食べないで、と伝えても「え〜、私のも欲しいならあげるしおあいこやん?」とまったく直す気がない(RSさん・46歳)
  • 店員さんにタメ口な人は、やっぱりうーんってなります(RFさん・28歳)
  • 食事に行くとわかっていたのに「出がけに食べてきたから」と料理を残した人がいて、お店の方に申しわけなかった(AKさん・55歳)
  • 目の前でSNS用の撮影を始める知人。ひとりでスマホに向かってグラスを持って乾杯している姿に、幼さを感じてしまいました(KMさん・53歳)
  • まだ席に案内されてないのに、待っている段階でセルフの水を飲み始める人がいて信じられなかったです(HAさん・34歳)
  • 注文前に長々と話す友人。お店の方が何度か様子を見に来られ、早くオーダーを決めたいけど話が途切れなくて戸惑った(KTさん・69歳)
  • テーブルいっぱいに料理が並んで、まだ食べきれてないのに次から次と料理を頼まれた(YNさん・51歳)

店員に聞いた「実は困ってます」

  • 問い合わせや注文時、「3人とかいけますか」のようなあいまいな言い方は人数が増えるのか減るのかわかりづらく、どう対応してよいかわからないことがある(SMさん・50歳)
  • トレーの上の飲み物を親切心で取ってくださるのですが、バランスが崩れるので(机に置くまで)任せてほしい(TUさん・53歳)
  • 注文した料理を何度も変更するお客さん。料理のロスも出るので困ります(YKさん・68歳)
  • 違う店の料理や飲み物を持ち込んで飲食し、そのゴミを放置する方がいる。床に食べこぼしたときは、店員に声をかけてもらえると、見落としなく片付けられるので助かります(MIさん・61歳)
  • 料理を運んでいるときに店内を動き回るお子さまがいると、ぶつかりそうでドキッとします。保護者の方は目を離さないようにしていただけると助かります(MKさん・51歳)
  • 食べ終わったラーメンの器にティッシュが入っていた。汁を吸って処理が大変なので、ゴミは机の上にまとめてあるとうれしい(MTさん・43歳)

予約をしたら遅刻やキャンセルは早めに連絡を

忘年会など会食や記念日は特に、お店を予約することが多いですね。予約時の注意点について中京料理飲食業組合の組合員に話を聞きました。

「店では、予約状況を踏まえてその日の食材や席を確保しています。予約時間になっても来店されず、連絡がつなかないのが一番困りますね。遅刻やキャンセルは早めに連絡いただけると助かります」と、同組合員。

また、最近はネットの予約サイトも増えていますが「店側に予約内容が共有されておらず、当日トラブルになったというサイトもあります。店舗に直接電話するのが確実です」との声も。予約時に、「意識してほしい」というポイントを聞きました(下表参照)。

予約時のポイント

  • 電話をかけるときはモーニング、ランチ、ディナーなどのピークタイムを避けて
  • 店の席数には限りがあります。団体予約で人数が不確定の場合は、最大人数を伝えて
  • 初めて利用する店は、客層や雰囲気の事前確認を。子ども連れの場合、子ども向けのメニューがあるかもチェック

「みんなが楽しく」が基本 悩んだら店員へ確認を

利用者目線、飲食店目線のさまざまな体験談が集まりました。

「店ごとに決まりが違うので、もしわからないことや困りごとがあれば、気軽にスタッフに声をかけてください。基本的には楽しく食事をしていただくのがよいと思います」(同組合員)

同席者や店に失礼のないよう振る舞いながら、心地よく食事をしたいですね。

(2024年11月2日号より)