理想の住まいは人それぞれ。そんな〝住みたい家〟について読者にアンケートを実施。多く集まった意見やユニークなアイデアを紹介します。
※2024年4月にリビング読者にアンケート。有効回答数643
イラスト/オカモトチアキ
家族の顔が見えるキッチン リビングには個々のスペースも欲しい!
家の中で利用頻度の高いキッチンとリビング。
キッチンは、「家族の顔を見ながら料理したい」との声が多く寄せられました。理由は「子どもが遊んでいる姿を見守りたいから」「一人寂しく料理したくないから」など。ほかには「十分な広さがほしい」といった意見も。「料理の合間に座って読書ができるスペースを」「車いすでも調理が可能なように」「家族や友人複数人で一緒に料理したい」と、その理由はさまざまです。
「シンクや調理台が二つあるキッチン。夫婦とも料理が好きで一緒に料理を作りますが(今は2人が立つ)スペースがないので」NMさん・56歳
リビングに多くの人が求めたのも、やはり広さでした。「家族みんなが寝っ転がれる広さがほしい」「一人一人の個別の場所も確保できるように」といった、過ごし方をイメージした答えが集まりました。来客があった際に生活感が出ないように物が隠せる仕掛けや工夫を望む声も。
また、キッチンとリビングで共通して多かったのが、収納が豊富なこと。部屋をすっきりと見せ、収納スペース内は物を取り出しやすいようにするなど使い勝手の良さを重視するようです。
「(リビング内に)自分だけのスペースとして隠れ家的な書斎のような部屋がほしい」ANさん・47歳
ほかにもこんなコメントがありました
<キッチン>
- 「広すぎず、コックピットのようにシステマチック。効率よく少ないアクションで調理、収納、配膳、片付けができるから」YSさん・61歳
- 「オーブンレンジ、トースター、コーヒーメーカー、炊飯器、ホームベーカリーなど一列に並んで置けるスペースがあれば家事動線が良いと思います」WMさん・55歳
<リビング>
- 「ゲームスペース、学習スペース、団らんスペースでゆるく分かれていると良い」OKさん・50歳
- 「それぞれがバラバラの方向を向いて一人の時間を楽しみ、真ん中を向けば家族団らんの時間に」HIさん・50歳
- 「高齢になってくるのでほどほどの広さで良いが、孫たちが来た時に扉で仕切られた隣の部屋を開けて広く使えるようにしたい」KKさん・63歳
- 「大きな吹き抜けになっていて天井がガラス張りになっていたら家族で星空が見えて楽しそう」UMさん・40歳
浴室はバリアフリーに 洗面所とトイレは二つが理想
浴室は将来の介護のことを考えて「バリアフリー」を望む声が多数。引き戸にしたりフラットな床にしたり、誰もが使いやすい浴室が理想のよう。脱衣所は、「タオルや衣服の収納」のほか、「ペットを洗う」ためなどに広い方が便利という声もありました。
「浴室はのんびりできるように2階か屋上に。星空が見えるか景色の良い風呂が理想」HYさん・66歳
目立ったのが「洗面所やトイレは二つ」という声。理由は「家族で行きたいタイミングが重なり争奪戦が起きる」からとか。同じく、洗面所も「家族が浴室や脱衣所を使っているときに使いづらいから、脱衣所とは別の場所につくりたい」との意見が。
トイレについては、「換気できるように小窓がほしい」「寝室近くに設置すると、年を取ってトイレが近くなっても便利」との声も聞かれました。
浴室やトイレは掃除のしやすさ、汚れにくさも重要視されましたよ。
ほかにもこんなコメントがありました
<浴室>
- 「浴室にサウナと水風呂、整いスペースをつくりたかった」MSさん・43歳
- 「お風呂と別にシャワーブースがほしい。子ども二人のお風呂が長く待っていられないので」MYさん・49歳
<トイレ>
- 「収納スペースがたっぷりあるトイレ。本棚も設置してリラックスできる空間にしたい」NYさん・35歳
<洗面所>
- 「洗面所は朝は取り合いになるため、数が増やせ、不要時は一つに収まる仕組みがあれば良いと思います」TMさん・53歳
広々とした玄関、趣味や遊びが楽しめる屋外空間も
「家族が一斉に利用する時に混み合うので全員で靴を履ける広さが欲しい」との声が寄せられた玄関。「シュークローゼット」のほか、帰宅時に「上着などを脱いで置けるクローゼット」や「すぐ手が洗える場所が欲しい」など、菌や花粉などを室内に持ち込みたくないという思いが。土間に趣味の用品を置くための広さも求められていました。
庭では「植物や花を育ててくつろぎの空間にしたい」「子どもの教育や趣味のため家庭菜園をしたい」という人も。
「ウッドデッキでバーベキュー」「子どもとプールで遊ぶ」など、多様な楽しみ方が考えられたのがベランダ。「サンルームなどを設置して、天候を気にせず洗濯物を干したい」との希望も聞かれましたよ。
「いつも立ち話が長くなるので、玄関横(の土間)に簡単なカフェ風スペースがほしい。家の中にあがってもらうまでもないときに便利」KTさん・55歳
ほかにもこんなコメントがありました
<玄関>
- 「家族用と来客用で玄関を分けたい。靴や荷物など来客時に慌てて片付けなくていいから」SMさん・64歳
- 「子どもとペットの犬が散歩から帰った後に、一緒に手足を洗える、おしゃれなスペースがほしい」KMさん・38歳
<庭>
- 「中庭をどこの部屋からも見られたらいいなと思う。互いに暮らしの息遣いを庭越しに感じられたらなと」KMさん・55歳
<ベランダ>
- 「ベランダや屋上に天文台をつくりたいです」NYさん・54歳
家族の形に合わせて考えたい子ども部屋や寝室
子ども部屋は、「成長する子どもに合わせてレイアウトや間取りを変えやすい工夫」を重視する人が多くいました。幼い頃は兄弟姉妹がいても広い空間を共有し、成長後に一人部屋に。さらに子どもが独立後は親が利用することを考え、年月が経過しても使いやすい空間とすることが理想のようです。
「寝るだけなので広くなくても良い」という声が多く集まったのは寝室。「家族それぞれ寝室は別が良い」との声も。
「ファミリークローゼット」のように、家族みんなの服などが収納できる部屋をつくりたいとの声も聞かれましたよ。
「子ども部屋は壁全てが落書きできるホワイトボードに。字を書いたりマグネットを貼って遊ばせたい」TNさん・50歳
ほかにもこんなコメントがありました
- 「子ども部屋はうんていを付けたい」SMさん・55歳
- 「子ども部屋が必要なように、大人も夫婦それぞれ個室がほしい」SEさん・53歳
- 「家族形態に合わせるため、可動式間仕切りの寝室」SRさん・50歳
- 「楽器演奏するので防音ルームがほしい」KSさん・54歳
「リビング京都」特別編集
京都でかなえる家づくり2024年度版
京都リビング新聞社では、5月31日(金)に「リビング京都」特別編集の住宅本「京都でかなえる家づくり2024年度版」を発行。地元・京都で活躍している工務店や設計事務所のさまざまな施工例を掲載しています。本・送料とも無料で自宅にお届け。限定5000冊。詳細はホームページ参照。
(2024年5月11日号より)
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