昨今、〝家飲み〟を楽しむ人は増加傾向に。そこで、リビング読者は家でどんなお酒を飲んでいるのか調査を決行。その結果をまとめました。家飲みの達人、泡☆盛子さんのコメントにも注目を。
※2022年2月にリビング読者にアンケート。有効回答数1275。( )内は読者の性別と年齢 ※お酒は20歳になってから
イラスト(人物)/泡☆盛子
男性は僅差で発泡酒、女性はビールが1位に
酒専門店はもちろんコンビニなどでも、さまざまななお酒が手に入る現在。ここ2年は社会状況もあり、その需要は伸長しているよう。
リビング読者が家でもっともよく飲んでいるお酒とは? アンケート結果は上表のとおり。発泡酒やビールなど男女共通して上位のものもあれば、女性ではノンアルコールビールが10位以内にランクインするなど、好みの違いが興味深いですね。
男女差は家飲みの回数にも(上グラフ参照)。男性は「毎日」が約3割ともっとも多い一方、女性は約4割が「飲まない」派。頻度の違いは、好みのお酒の違いにもつながっていそうです。
家飲み大好きライター 泡☆盛子さんがコメント!
フリーライター 泡☆盛子さん
京都在住。主に酒・食について幅広いメディアに寄稿するフリーライター。
家飲みが大好きで、SNSにアップした手作りのおつまみも注目を集めている。
Instagram:@awamorimoriko358358358
\「チューハイ・アルコール弱め」の人気に注目/
\「チューハイ・アルコール弱め」の人気に注目/「家飲み用のお酒は年々選択肢が増えています。最近は特に低アルコール飲料の商品がよりどりみどりになって、家飲みの間口がグッと広がりましたね。ちなみに私は飲むお酒も日数も完璧に男性派でした〜」
- 外で飲むことは減ったけれど、家で飲む回数・量は変わらない(女性・32)
- 家で過ごす時間が長くなり、もともと毎日晩酌していた主人が昼から飲むように(女性・47)
- 外飲みが減ったぶん家飲みが増え、購入費も1.5倍になった(男性・48)
- 飲食店で飲めなくなったタイミングで、お酒をやめました(男性・38)
- 外でよく飲んでいた夫も、家では私が飲まないからか飲酒はしなくなった(女性・37)
価格・度数や健康…人気の理由をリサーチ!
「家でもっともよく飲むお酒」の中で主なものについて、その人気の理由を見ていきましょう。
発泡酒(第三のビール)
〈男性1位〉〈女性3位〉
ビールと比べ価格が最大の魅力のよう。一方、風味そのものが好みという人も。カロリー控えめな点も女性に好評。
- 「ビールが好きだけど、高いので発泡酒にしている」(男性・39)
- 「飲み心地がアッサリしているから」(男性・71)
- 「カロリーの低いビール、と考えて」(女性・51)
ビール
〈男性2位〉〈女性1位〉
「やっぱりビール!」といった熱い支持が多数。家飲み回数が少ない女性からは、「たまに飲むなら発泡酒ではなく…」という意見も。
- 「『最初はビール』と決めています」(男性・70)
- 「なんといっても〝のどごし〟がいい」(男性・56)
- 「飲む回数も本数も少ないので、発泡酒より好きなビールを飲む方が満足度が高い」(女性・47)
チューハイ アルコール弱め(~4%)
〈男性5位〉〈女性2位〉
あまりお酒に強くない人、酔いたくない人に人気。女性からは、多彩なフレーバーや缶のデザインに気分が盛り上がる、という声も。
- 「お酒に弱いのと、妻が飲むので合わせて」(男性・43)
- 「フルーツ味がいろいろありおいしいし、缶がカラフルでかわいい」(女性・57)
- 「飲んだ後の家事に差し支えない」(女性・46)
チューハイ アルコール強め(5%以上)
〈男性6位〉〈女性5位〉
度数が高く購入しやすい価格は、「手軽に早く酔いたい」人のニーズにマッチ。「強いお酒がいいけれど、甘い味が好き」といった女性からの支持も。
- 「早く酔いたいから」(男性・44)
- 「アルコール弱めはジュースみたいで物足りない」(女性・50)
- 「子どもが幼く食事にあまり時間をかけられない。アルコール強めだと1缶で満足できます」(女性・38)
焼酎(大容量紙パック)
〈男性3位〉〈女性8位〉
「コスパがいい」と、比較的家飲み回数が多い人から支持されています。糖質が控えられる点、飲み方を自分好みにできる点も強み。
- 「毎日なので家計にやさしいものがよい」(男性・56)
- 「ダイエット以降、家では蒸留酒のみ」(男性・66)
- 「自分好みで量と味や割り方が調整できる」(女性・46)
日本酒(瓶)
〈男性8位〉〈女性6位〉
冷やして、熱燗(あつかん)で、など季節に合わせて楽しめるのが好まれるポイント。食事とともにゆっくり楽しんでいる人が多いよう。
- 「冬は料理に合わせて熱燗、夏はひやで楽しめる」(男性・61)
- 「炭酸系はすぐに満腹になるけれど、日本酒ならチビチビと食事と一緒に楽しめる」(女性・50)
ワイン(瓶・ペットボトル)
〈男性9位〉〈女性4位〉
ポリフェノールの豊富さが特に女性から好まれています。味や料理とのマリアージュでも人気。また、2~3日かけて飲める点も利点のよう。
- 「ポリフェノールたっぷりで体によさそう」(女性・50)
- 「好きな洋食に合わせやすい」(女性・53)
- 「一度開けてもまた栓をして数日楽しめるので」(男性・45)
その他
- ノンアルコールビール〈女性7位〉
- 「お酒は飲めないけれど雰囲気だけでも楽しみたい」(女性・60)
- ウイスキー〈男性7位〉
- 「量を多く飲むわけではなく、香りと風味を楽しむ」(男性・70)
- 自家製果実酒〈女性9位〉
- 「ビワがたくさんなるので消費のために漬けています」(女性・42)
- 日本酒(紙パック)〈男性10位〉
- 「値段が安くて、容器ゴミが少ないから」(男性・70)
\理由の違いがおもしろい!/
\理由の違いがおもしろい!/「お財布事情、味、飲める量など、みなさん自分の状況や好みをしっかり把握して選んでいることがわかりますね〜。焼酎、ウイスキー、ワイン、どれも大容量完備の私は、『お金をかけすぎず酔いたい』がすべての理由です」
味の好みはもちろん家計にやさしい価格、すぐに酔える、または酔いにくい度数、健康面を気遣って…など、お酒ごとに特徴が見られます。同じお酒でも男女で異なる理由が見られるのもおもしろいポイントですね。
「カロリーや糖質、栄養素なども選択の基準、という意見が特に女性でちらほら見られ、意識の低い私は刺激を受けました!」
今回は、もっともよく飲むお酒を中心に調査しましたが、一種類だけではなくいろいろなお酒を楽しんでいる、という声も多数。外出を控えていた期間で、新しい家飲みの楽しみ方を見つけた人もいるようです。
お店に出かけやすくなった今、読者の家飲み事情もまた変わっていくかもしれませんね。
家飲みの内容にも変化が
近年、飲む種類やグレードなどが変わったという声も多く、家飲みの楽しみは広がっているようです。
- いろんな種類にチャレンジするようになり、お酒の世界がぐっと広がりました。ビールの〝ジャケ買い〟も楽しんでいます♪(女性・28)
- 外で飲まない分、少し高い焼酎やウイスキー、日本酒を買うようになった(男性・39)
- 妻の飲むビールが高いものになった。私は以前から日本酒紙パック(男性・59)
- 昼飲みに抵抗があったが、外出が減り昼食でもお酒を楽しむように(女性・54)
- 夫は度数が高いチューハイを飲んでいましたが、家では飲みすぎるようで低アルコールに切り替えました(女性・49)
今後の家飲み、外飲みの楽しみ方
- 家飲みばかりで主人がストレスがたまりそうなので、外で友人と楽しく飲んでほしい(女性・61)
- 月額制のビールサーバーを購入してもっと家飲みを楽しめれば(女性・35)
- 夫の会社の飲み会は買い出しなど準備が大変らしいので、今後もオンラインでやればいいと思う(女性・54)
- 夫婦でバーに行ったりできれば。家飲みではもっといろいろなお酒を試したい(男性・61)
\家でも外でも、楽しいお酒を!/
\家でも外でも、楽しいお酒を!/「家飲みの楽しさに目覚めたり、バージョンアップしたりした人も多く、同志が増えてうれしいかぎり。外飲みと家飲み、それぞれの魅力に気づけたのは自粛期間中の〝怪我の功名〟かと。『お酒に逃げるのではなく、お酒を楽しむ』。その気持ちを忘れずにいたいですね」
(2022年4月9日号より)
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