千本通沿いに個性豊かな店が軒を連ねる「千本商店街・朱雀大路の街」。5月、その8カ所に新たな地図看板が登場しました。オリジナリティーあふれる内容とは?
撮影/桂伸也
上長者町通から丸太町通まで、南北約600mにわたって続く「千本商店街・朱雀大路の街」。歩いてみると、所々で朱赤の枠の看板が目に入ります。描かれているのは、その場所から千本通を挟んで対面に並ぶ店舗のイラスト。立ち止まって見比べている人の姿も。
「今年5月に商店街の8カ所に設置しました」。そう話すのは、商店街事務局長の田村成史(なるひと)さん。江戸末期から続くふとん店の6代目です。一昨年、地元に住んでいたイラストレーターが描いた商店街の絵を見て、看板にすることを思いついたのだそう。
よくある地図看板にはしたくなかったという田村さん。年数回、掲載する情報の一部を更新していく予定だといいます。
「例えば千本通は昔、映画の街だったんですよ。昭和30~40年代はたくさん映画館があり、西陣に出稼ぎに来ていた大勢の織り子さんたちの娯楽の場でした。周辺では撮影もよく行われ、俳優も多数住んでいたようです」。このような街の歴史やとっておきの場所を紹介していくそう。
情報は地域の高齢者を集めて話を聞いたり、商店街の銀行の営業マンに協力してもらったりして集めたのだとか。
「ここには平安時代から続く歴史やユニークなお店がたくさんあります。でも住んでいても意外と知らないことも。それらを看板に随時載せることで、地元の人たちが自分の街にもっと愛着を持ってもらえたら」
街の情報を随時募集中
一方的に情報を発信するだけではなく住民参加型になるようにと、看板には商店街にまつわる情報募集の2次元コードを設置。
スマートフォンで読み込めば誰でも投稿できるようになっています。集められた情報はセレクトし、「上京ちず部」(※)と連携してウェブ上のデジタル地図「西陣・千本かいわいMAP」に掲載。簡単に共有できるようになっているそう。
「デジタル地図は印刷して商店街の数カ所に掲示し、投稿されたスポットを随時貼付していく予定です」と田村さん。
看板には商店街の各店舗の2次元コードも付いていて、店の紹介や仕事風景の動画を見られる仕掛けに。
「もちろん国内外の観光客にも商店街を楽しんでもらいたいですね。動画だけではなく手に取れるグルメマップなども作成し、看板の横に設置したいと考えています」
千本商店街にまつわる情報の投稿は随時受け付け中。看板からだけではなく、同商店街のホームページからも投稿できます(表参照)。
投稿した情報が採用された場合、同商店街オリジナル「招き猫グッズ」がプレゼントに。問い合わせは千本商店街事務局=携帯電話:090(8213)8502=へ。
※「上京ちず部」…上京地域の情報の共有・発信に向けて地図の作成や活用、まち歩き企画を行っている市民団体
(2021年7月17日号より)
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