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住宅購入時と事情が変わり、収入減の可能性も。住み替えは妥当?【かけいぼ診断】

2023年12月8日 

リビング編集部

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住宅購入時と事情が変わり、さらに収入減の可能性も。住み替えは改善策として妥当?

6年前、新築マンションを購入しました。第3子の幼稚園生活は在宅勤務の夫がサポートしていますが、来年度から職場勤務に。妻は時短勤務を思案中ですが、減収が心配。住宅費を考えると、このマンションを売却して引っ越そうかと考えています。

夫41歳(会社員) 妻40歳(会社員) 子15歳・10歳・3歳

マイホーム購入時は、子ども2人を想定してプランを考えた様子。コロナ禍での第3子誕生、妻の勤務先の体制変更に伴う収入減に加えて、今後も家庭環境の変化が続くようで、住宅費の負担が苦しくなってきたとのこと。将来の収支予測から、問題点と解決策を探ってみましょう。

まず、妻が時短勤務を選択すると、収入が3割減り、手取りで60万円ほどダウン。毎月の子ども用貯蓄と積立貯蓄の計5万5000円ができなくなる状況ですが、第3子就学まで2年半程度なので、大きく貯蓄を取り崩すことはなさそう。親として準備できる教育資金は、大学までオール公立の想定なら、貯蓄が底をつく心配もありません。

一方、老後資金の準備については、マンションの管理費・修繕積立費が今後値上がりしていくことが大きな不安材料に。国土交通省の調査によると、1戸あたりの平均的な金額は管理費で1万1045円、修繕積立費では1万532円(平成30年度マンション総合調査)。相談者の場合、現時点で平均的な金額より高い上に、10年目からは6万円、20年目以降は8万円になるとのこと。仮に、20年目以降は値上がりしないとしても、夫が90歳までに、総額約4350万円を支払うことになります。〝終の棲家(ついのすみか)〞は、修繕計画がしっかりしたところを選ぶというのは大切です。ですが、充実した共有施設やサービスの提供などを求めなければ、駅近物件でも、管理費・修繕積立費を半額程度に抑えられるところもあるのではないでしょうか。

ただし、お考えのように引っ越しを検討する場合は、諸費用などコストも考慮した上で効果の検証を。この機会に、老後の資金計画を踏まえた住居費総額の予算配分を再考してみてください。

ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹さん

(2023年12月9日号より)

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