将来のために貯蓄を増やすなら投資すべき?【かけいぼ診断】

2022年11月25日 

リビング編集部

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将来のための準備はどうすれば? もっと貯蓄を増やすには、投資がよいですか?

働きながらスクールに通って勉強し、IT系の資格を取得。資格が生かせる会社に転職しました。スキルをアップし、貯蓄も増やしたい。将来の基盤をつくりたいと思っていますが、どのように準備をしていくのがよいのか分かりません。実家で同居中で、両親は共働き。お互いに元気ですが、一人っ子なので、いずれは親の老後を支えるつもりです。

本人 31歳(会社員)

働きながら資格を取り、転職に成功されたとのこと。今後の昇給やスキルアップも見込めるようで、これまでの努力がしっかりと実を結んでいますね。

現在は実家で両親と同居していて、食費などのお金を入れるなど、きちんとけじめをつけている点も立派です。支出も大きな無駄なく、上手にやりくりができています。手元の貯蓄が少ないのは、資格を取得するためスクールに通っていたから。若い世代にとって、「自己投資」にお金を使うことは、貯蓄をするのと同じくらい大切なポイントです。将来の収入を生むことにつながるかもしれません。今後も向上心を持ちながら、手取りの5〜10%程度は自身のブラッシュアップに充てるとよいでしょう。

貯蓄の一部を運用に回すべきかどうか、悩んでいるようですね。実家で暮らしていて、自分の支出の6カ月分以上の貯蓄もあるため、今から毎月コツコツ積み立てるスタイルで、運用を始めてみるとよいでしょう。

入り口としては、「つみたてNISA」がお勧め。いつでも引き出しができて、運用益が非課税になります。初めての運用で大きな値動きは避けたいなら、株式だけで運用をするタイプではなく、株式と債券を組み合わせた〝バランスファンド〞を選択するのも一手です。奨学金を完済し、さらに余裕ができたら、より節税効果が高く、老後資金を目的とした「iDeCo」の活用も検討しましょう。 

いずれは両親のサポートもしなければと考えている様子。将来、親の介護が必要な状況になっても、「一人で抱え込まない」ということは意識しておきましょう。ご自身の人生を大切にして、仕事や私生活を充実させつつ、今の調子で頑張ってくださいね。

ファイナンシャルプランナー
八束 和音さん

(2022年11月26日号より)

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