• HOME
  • かけいぼ診断
  • 今の貯蓄ペースで、1人暮らしの老後資金をまかなえる?【かけいぼ診断】

今の貯蓄ペースで、1人暮らしの老後資金をまかなえる?【かけいぼ診断】

2023年7月14日 

リビング編集部

ファイナンシャルプランナーが家計簿をチェック、家計のいろんな悩みにお答えします。
家計簿診断相談募集はこちら

1人暮らしを続けるなら、今のペースの貯蓄で、老後資金はまかなえそうですか?

5年前、元夫のモラハラと浮気で離婚。子どもはいません。心機一転を図りたくて、京都に引っ越してきました。この先、再婚する気にはなれません。毎月の黒字分と賞与の残りを貯蓄に回していますが、老後資金は大丈夫でしょうか? また、民間の賃貸住宅は、年齢が上がると更新が難しくなると聞きました。今のうちに公団やURに引っ越した方がいいのでしょうか?

女性40歳(会社員)

暮らしが落ち着き、将来設計について考える余裕が出てこられた様子です。相談者が、今後、ひとりで生きていくことを前提に、老後の必要資金や住まいについて考えてみましょう。

まず、家計には無駄がなく、支出もしっかり把握できていますね。家財の購入用と憧れているヨーロッパ旅行用の積み立てなど、将来の支出を想定した準備をしつつ、別に年間100万円以上の貯蓄ができており、とても優秀です。

老後の資金計画について。50代半ばまで昇給が見込めるとのことなので年間で貯蓄可能な額も170万円程度まで増やしていけそう。また、65歳で退職金が約800万円ほどあるようなので、65 歳時の貯蓄は4000万円ほどと予想されます。今と同額の家賃で賃貸住宅に住み続けた場合、介護費などを考慮しても90歳くらいまで貯蓄がもちそうです。相談者の場合、貯蓄の目的は主に老後資金。今は普通預金のみに積み上げているようなので、半分くらいを投資信託などの運用に回し、時間をかけて増やすことを目指してみましょう。

賃貸住宅暮らしの単身者の場合、保証人の問題は気になるところです。少子高齢化により単身世帯は増加傾向。最近では、保証人不要の物件や身元保証サービスなども登場し、保証人の問題をクリアする方法が出てきています。まだ年齢的に若く、急いで引っ越しが必要な状況ではないでしょう。

なお、今の賃貸住宅に90歳まで住み続けた場合の住居費総額は約4300万円。定住する予定であれば、どこかのタイミングで住宅を購入するのも選択肢のひとつです。購入を検討する際は、修繕費や維持費を含めた費用と賃貸住宅に住み続けた費用を、生涯かかる総額で比較検討するようにしてください。

ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹さん

(2023年7月15日号より)

かけいぼ診断相談募集!

本紙の人気コーナー「かけいぼ診断」では、読者の皆さんからの相談を募集中です。家計の悩みに、ファイナンシャルプランナーがプロの立場からアドバイスします。ご希望の方はこちら