かけいぼ診断 10月10日号

2020年10月9日 

リビング編集部

ファイナンシャルプランナーが家計簿をチェック、家計のいろんな悩みにお答えします。
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夫が独立するとき、親族から借りたお金が残り440万円。家か車を手放した方がいいのか、今後の家計の運営にアドバイスを。

夫53歳(団体職員) 妻53歳(パート)

脱サラをして自営業で独立し、再びサラリーマンとして働くことにしたご主人と、それを支える奥さま。お子さまも無事に独立されたようですね。これからは、ご自身たちの老後を見据えて準備していきましょう。

家計に無駄はないのですが、家の修繕などの突発的な出費があり貯蓄がほとんどない様子。さらなる借金は絶対に避けたいので、まずは「緊急予備資金」として、生活費3カ月分の確保を目指してください。

支出の中で見直しができそうなのが「通信費」。格安スマホの活用などで、負担を軽くできないか検討してみましょう。また、今は少しでも節約したいので、「新聞」は、ゆとりができるまで購読をやめるという考え方も。さらに、ご実家への「お中元・お歳暮」も現状を伝えお休みされては。お二人の気持ちは、もう十分に伝わっているはずですよ。

厳しい状況に、車や家の処分も視野にいれておられるよう。家は売りたくないという希望をお持ちなので、まず車を手放すことを考えてみましょう。ガソリン代、車検やメンテナンス、自動車保険料がなくなれば、少なくとも年間14万円の費用が浮くことに。不便にはなりますが、車が故障して修理のために貯蓄を取り崩すといった事態も避けられます。

以上のような節約をして特別な出費がなければ、月5万円を借金の返済に回しても年100万円程度は黒字に。順調にいけば、60歳ごろには親族からの借金がなくなり500万円以上のお金を蓄えることも可能です。ゆとりがあるとまではいえませんが、60歳以降も収入を得ることでその後の見通しも立てられそうです。健康には留意して、これからもお二人で頑張っていきましょう。

ファイナンシャルプランナー
八束 和音さん

(2020年10月10日号より)

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