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自営業で毎月赤字。月々の貯蓄や保険の保障は適切?【かけいぼ診断】

2023年3月3日 

リビング編集部

ファイナンシャルプランナーが家計簿をチェック、家計のいろんな悩みにお答えします。
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毎月赤字。貯蓄に回すお金を減らした方がよいでしょうか? 保険の保障は適切?

夫が1年半前に開業。妻は、無給で夫の仕事を手伝っています。小遣いもありません。持ち家ですが、毎月赤字で貯蓄から補填(ほてん)する生活が続いています。積み立てや投資などのお金を減らせば余裕ができそうですが、できれば減らしたくないです。

夫38歳(自営業) 妻36歳(主婦) 子11歳・8歳・4歳

子どもたちとのにぎやかな暮らしが目に浮かびます。家計はこれからが正念場。しっかりと形を作りましょう。

まず、家計の状態の把握から始めます。自営業では、事業の売り上げから必要経費を引いた「所得」が家計の収入になります。銀行口座が事業用のみのようなので、別に家計用の口座を設け、所得の範囲内で一定額を毎月そちらに振り替えるようにしましょう。事業経費と家計の支出は、今以上に厳密に区別を。小規模企業共済の掛け金や生命保険料は、家計用口座から支払い。水道・光熱費やガソリン代など案分する項目もありますが、家庭と事業の収支を明確にすることができます。

その上で、家計の改善点を考えていきます。赤字が続いていますが、月々の積立額が多いことによる表面的な課題。貯蓄から赤字が補填できているので、積立額をどうすべきかは後回しでよいと思います。

生命保険についても気になる様子。自営業では、入院時などの費用だけではなく、収入減少もカバーが必要。このため保険料の負担が大きくなるのは仕方ありません。さらに、ケガでの就業不能に備えられるよう、損保会社の所得補償保険などを加えてもよいでしょう。

教育資金は学資保険で準備中ですが、私大などは資金不足の懸念も。そのときは、嗜好(しこう)品、株式投資、習い事の順で見直しが必要です。お考えのように奨学金も選択肢の一つ。老後資金は、小規模企業共済で一般的な退職金に当たるものは準備できそう。当面、教育費を意識しながらの家計運営となります。

事業の売り上げが増えると、多くの不安が解消するのは自営業の家計ならでは。妻は、本格的に夫を手伝うか、他で収入を得るのか考えてみてもよい頃合いです。

ファイナンシャルプランナー
山副 耕一 さん

(2023年3月4日号より)

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