かけいぼ診断 1月8日号

2022年1月7日 

リビング編集部

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マイホームを考えるなら、購入可能額はいくらぐらい? 賃貸住宅の方がいい?

夫は転勤族。家族での引っ越しにともなう出費や浪費もあり、あまり貯蓄がありません。今は祖母名義の借地の住居で暮らしていますが、そろそろマイホームを購入したいと思っています。今後の転勤は、夫の単身赴任も想定。賃貸住宅の方がいいでしょうか?

夫 45歳(会社員) 妻 43歳(パート) 子9歳

現在は住居費がほぼかからないものの、これまで思うように貯蓄ができなかったようですね。妻も働き始め家計に余力ができたので、これからしっかり家計を引き締めていきましょう。

家族構成を考えると、食費の負担が大きくなっています。近い将来、住居費がかかることを想定すると、2割はカットしたいもの。今よりも週2000〜3000円の節約を意識してみてください。また、夫婦の小遣いも手取り収入から見ると高め。夫1万円、妻1万5000円の削減が理想です。真剣に家計のスリム化に取り組み、住居費増に備えましょう。

加入中の保険では、夫の万が一のときの保障が約1400万円。持ち家ではなく、今の貯蓄額をふまえると不安があります。また、妻と子は保険未加入。夫は掛け捨ての定期保険で少なくとも1000万円は上乗せし、妻と子は夫同様に府民共済に加入するなどして、最低限の保障を確保するとよいでしょう。府民共済は割戻金があるため、月々の負担増は3人分を合わせておよそ5000円。まもなく終了する積立保険の保険料とほぼ同額でおさまります。

3年後には、学資保険の支払いが終わりますね。住宅の購入は、このタイミングを想定してみましょう。前述の食費や小遣いの見直しに取り組めたとして、月々の住居費に回せる金額は8万〜9万円程度。毎月の返済額を月8万円、返済期間20年、金利0.7%で逆算すると、借入可能額は1800万円です。これに、自己資金を合わせた金額が物件価額の目安となります。

相談者の場合、今後も転勤の可能性もあるので、賃貸の方が身動きもとりやすいかもしれません。住宅の購入はあせらず、まずは貯蓄に励んでくださいね。

ファイナンシャルプランナー
八束 和音さん

(2022年1月8日号より)

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