京都の書店員やカフェ店主がおすすめの本を紹介。
すてきな一冊に出あえそう!
世界や他者とつながる言葉 飾らずにつづられた随筆集
「読書家」とか「本好き」という言葉に違和感を持っている。ずっと。それをどう言葉にしたらいいのかよくわからない。
ぼくにとって本はたまたまあるものだった。本めっちゃ好きなんですよ! とかわざわざいうようなものではないのでは…。
そんなモヤモヤをすっとふに落ちる言葉で書いてくれたのが本書。
編集者でもある著者がかつて手がけた本、旅の記憶、出会った人、それぞれが短く飾らない言葉でつづられる。思いつくままに言葉を並べた散文集。
バラバラに見える言葉は、しかし確かにつながっている。思えば本を読むとは、その先にある世界や人にたどりつくための時間だったのだなと、なぜか少し懐かしくなった。
■本の紹介者
開風社 待賢ブックセンター
鳥居貴彦さん
http://kaifusha-books.com/taiken/
(2020年12月12日号より)
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