【コレ読んで!】しゃにむに写真家

2021年4月9日 

リビング編集部

京都の書店員やカフェ店主がおすすめの本を紹介。
すてきな一冊に出あえそう!

しゃにむに写真家
吉田亮人 亜紀書房(1760円)

人生を変えた妻の一言 教員を辞めて写真家に―

教員を辞め、写真家として生きていくことになった著者・吉田亮人さん。
生きていくことに「した」ではなく「なった」と書きたくなるのは、それを決めたのが妻の〝今の仕事をずっと続けるつもり?〟という一言だったから。
そこには写真家という職業からイメージする人物像は全くない。

他人に背中を押され、あきれられ、反発しながらも写真を仕事にしていこうとする吉田さんには、働くとは何か?を誰よりも考え続けたからこそ撮れた写真がある。
そしてその文章からは、これまで出会った人たちの言葉が生き生きと語られる。

自分のやったことより他人に言われたこと。答えは自分の外にあるのだ、と教えられた一冊。

■本の紹介者
開風社 待賢ブックセンター
鳥居貴彦さん

http://kaifusha-books.com/taiken/

(2021年4月10日号より)