期間限定で公開される櫻谷文庫
美術館の企画展で、木島櫻谷さんの日本画を観たとき、その繊細で美しい色彩と動物に向けられた優しいまなざしに惹きつけられ、いつか、アトリエや住居であった櫻谷文庫を訪れたいと思っていました。
櫻谷文庫は主に、春・秋ごろ短期間のみ公開されていて、今まで入館のタイミングを逃していましたが、2024年11月に開催されたモダン建築祭の期間に一般公開され、ついに入館を果たせたのでした。
生活感が残る住居
櫻谷文庫は、櫻谷さんが居住された和館、収蔵庫や展示室のある洋館、庭の奥にある画室が広い敷地内にあり、それら建築すべてを見せていただけるので、時間の余裕をもって入館すると良いですね。
和館1階には、櫻谷さん愛用の画材や道具類などが展示されていて、櫻谷さんがついとお散歩にでも出かけ、すぐに戻っていらっしゃるのでは?と感じられるような、ぬくもりのある空間でした。
木漏れ日で窓辺がキラキラしたり、夕方には夕日が射し込むなど、変化する室内の様子にときめきながら、ゆっくりと各部屋を回って鑑賞しました。
2階に上がると、習作(作品を仕上げるまでに描く作品)と思われる虎の原画が部屋一面に並び、圧巻‼ 作品などは展示替えがあるようなのですが、原画を近距離で直接見られるなんてとても贅沢です。
一旦お玄関に戻り、外から1階の台所へ回ると、おくどさんや古い道具類が並び、建物が建った大正時代の生活を垣間見ることもできました。
映えスポットのある洋館へ
次は、和館をいったん出てお庭を通って洋館へ。
洋館入ってすぐ2階へと続く螺旋階段は、櫻谷文庫のポスターにもなっていますが、漆喰壁とつややかな木のコントラストが本当に美しい。来館する人の多くが、思わず写真を撮ってしまいたくなる映えスポットでした。
洋館でありながら、竹を装飾に使うなど和の雰囲気もある2階の展示室。ここでもまた、こだわりの建築の中で櫻谷さんの作品や蒐集品を堪能できるのでした。
80畳もの画室
最後に、敷地内の一番奥まった所にある樹々に囲まれた画室へ。
玄関を入ると、高い天井や80畳もの広さに驚きました。絵画制作やお弟子さんたちの指導にもあたられていた場所だそうで、私が思い描くアトリエとは全く異なる大規模なものでした。
広いだけでなく、窓が多い!自然光をふんだんに取り入れる造りになっているのは、木島櫻谷さんが、光を大切に考えて絵を描かれていたからなのかな…と、そんなことを思いながら室内を拝見したのでした。
次回は、2025年4月26日(土)~5月18日(日)の土日祝 美術館での企画展に合わせて春の公開があるそうなので、企画展も春の櫻谷文庫も楽しみです。
櫻谷文庫
京都市北区等持院東町56番地
TEL:075(461)9395
http://www.oukokubunko.org/
開館時間等はHPから確認を
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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