施設も資料も魅力的な「京都産業大学ギャラリー」

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大好チヨ子プロフィール
2023年7月3日 

以前の展示からずっと気になりつつなかなか行くことのできなかった、京都産業大学むすびわざ館内の「京都産業大学ギャラリー」で新しい企画展が始まり、行ってきました。

むすびわざ館は、壬生川通沿いの松原通からやや南にあり、阪急大宮・JR丹波口・京福四条大宮の各駅から10分前後で行けるアクセスのよい場所でした。

開放的なエントランスが心地よい美しい館内

2012年むすびわざ館完成と同じ年にオープンした京都産業大学ギャラリーは、企画展・特別展・所蔵品展示などを開催されていて、一般の私たちも入館可能。

入口は、ピンクの企画展ポスター向かって右横にあります

2階ギャラリーへは、ここ本当に通っていいんですか?と言うほど、明るく美しい館内を通って行きました。途中にはクラシックカーの展示もあり、これは同大学の公用車第1号のBenz170Vだそう。磨き上げられピカピカでした。

さらにその奥のエスカレーターで2階へ向かうと、吹き抜けの大きなガラスからサンサンと光が降り注ぎ開放的な空間が広がっていました。

様々なものに目を奪われつつ、ようやく目的のギャラリーに到着。

企画展「京の河川絵図~水とくらし~」で過去の人々の暮らしぶりを知る

ギャラリーに入って左手エリアでは、京都産業大学開学期のコンピューターが並び、大学という教育機関の施設であることを改めて感じさせる展示となっていました。そして、向かって右手が企画展・特別展などのエリアで、今回は「京の河川絵図~水とくらし~」(~2023年7月8日まで、途中展示入れ替えあり)という企画展示でした。

向かって右が企画展示コーナー

私たちの生活になくてはならない水。人々は長い歴史の中で水と関わり、河川絵図にはその時代ごとに人々が水と関わってきた情報もあらわされているのだそうです。鴨川・高瀬川・桂川など京都の河川絵図から、人々の営んでいた生活を読み解く展示は、河川の現在の姿を知っているので興味深く見ることができました。

時には河川が氾濫することもあったため河川絵図に水害の記録が見られたり、河川交通が盛んなころには運搬船が多く描かれたり、水車が描かれるなど、様々な情報が河川絵図に記されていました。
そして何よりも、河川絵図が情報源としての地図でありながら非常に美しく、まるで絵画展のように鑑賞でき、堅苦しい印象を受けない展示でした。

年月を経て大きく変化した巨椋池の様子がわかる地図もありました

そのほか、桂川の発掘調査の記録や出土品の展示もあり、河川絵図からの情報と合わせて研究をすることで、古の暮らしぶりがつまびらかになるのだろうなと思いつつ拝見しました。

大学の施設の魅力も味わえる

展示を観た後にギャラリーから出ると、2階から眺める吹き抜けのグリーンや見下ろす1階の様子も、とても良い雰囲気で影まで美しく、しばしのんびりと過ごさせていただきました。

2階ギャラリー前付近

大学の施設は、各学校の得意とする分野のまとまった資料が多くあり、企画展も大学独自の持ち味が出て、他ではなかなか見られない資料や展示が公開されるのが魅力です。
入館料が無料や比較的安い施設が多いのも魅力の一つですね。
大学が多いという恵まれた環境の京都にいるのですから、興味のある分野の展示などあれば、今後も大学のミュージアムやギャラリーを利用したいものです。

※ギャラリー内は、許可を得て撮影しています。

京都産業大学ギャラリー

京都市下京区中堂寺命婦町1-10
TEL:075(277)0254
https://www.kyoto-su.ac.jp/events/20230420_869_ezu.html
開館時間等はHPから確認を

プロフィール

大好チヨ子

在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。