桜の季節や街中散策の途中、京都府庁旧本館に行くことがあります。
先日立ち寄ると、結婚式の前撮りと思われるカップルに遭遇しましたが、ネオ・ルネッサンス様式の建築は、官公庁というよりもまるで海外の洋館の様で、最近人気の撮影スポットなのも頷けます。
旧知事室・正庁・旧議場は見学可能
京都府庁旧本館は1904年に建てられ、国の重要文化財に指定されています。現在も現役の官公庁建物で、旧知事室・正庁・旧議場は見学可能。案内の方も常駐されているので、2階の旧書記官室で解説を申し込みました。所要時間や内容は希望に合わせてくださり、興味のある知識を深められていいですね。
旧知事室は昭和46年まで歴代の市長が執務室として使われ、デザイン性のある家具調度・暖炉など、当時の物がそのまま展示されていて、ちょっとした博物館のようでした。
古地図を見ながら説明を聞きました。「幕末、御所の警護や過激派志士達を鎮圧するため京都守護職に就いた会津藩主・松平容保と約1,000名の兵が住んだのが京都府庁の建っているあたり」…と以前も聞いたはずですが、私はすぐ忘れるのでとても新鮮!
旧本館建物の真ん中にある正庁は、過去に公式行事や式典などが行われた場だそう。
「正面のバルコニーに出られた方は今までに2人。誰でしょうか?」など、解説の方が出題されることがあり、この問いの答えは意外でとても印象に残りました。(答はぜひ現地でご確認を)
彫刻のモチーフ「アカンサス」
部屋の扉の上や階段の手すりなど様々な場所で彫刻を見かけ、それが建物に重厚な雰囲気を醸しているのですが、そのモチーフとなっているのが「アカンサス」という植物。ギリシアの国花で建築やインテリアなどの装飾に使われるそうで、旧本館見学中も様々な場所で見つけることができました。
美しい建築の旧議場
1階の旧議場では別の方から説明を受け、10年ほど前改修工事のため床板をめくってみると、当時としては珍しい空調の配管が見つかったことや、旧本館の設計者松室重光さんのご実家が松尾大社、月読神社の神官を務められた家柄であるなど、興味深いお話を聞くことができました。
松室重光さんは、古社寺の修復などもされた方なので、建築に和の要素があり「旧本館は外観が洋館でありながら寺院の天井のような折り上げ格天井になっている」のでした。
改めて、和と洋が調和した美しい建築であるなとしみじみ感じながら、約一時間の見学を終えました。
京都府庁旧本館
京都市上京区下立売通新町西入藪ノ内町
TEL:075(414)5435
https://www.pref.kyoto.jp/qhonkan/
公開日時はHPから確認を
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
最新の投稿
おすすめ情報
- カルチャー教室
- アローズ
- 求人特集
- 不動産特集
- 京都でかなえる家づくり
- 医院病院ナビ
- バス・タクシードライバー就職相談会in京都
- 高齢者向け住宅 大相談会
- きょうとみらい博