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「晴明神社の近くに、すごく沢山の種類の紅茶が置いてある素敵な町家カフェがあるよ」と紅茶好きの知人に教えてもらい、ずっと行ってみたかったのが「町家紅茶館　卯晴（うはる）」です。大河ドラマ「光る君へ」にも登場する安倍晴明ゆかりの晴明神社の参拝と合わせて訪ねてみました。

西陣の住宅街の路地奥にある異空間の隠れ家カフェ

場所は晴明神社から住宅街を西へ徒歩5分ほど、細い路地を入りちょっと奥まったところです。お店を教えてくれた知人は「一言では説明しづらい隠れ家的なお店」と話していましたが、地図アプリで調べてスマホ片手に歩いたら、迷うことなくたどり着きましたよ。

築100年ほどという趣きのある古い町家は、お店の入口に沢山の鉢植えが置かれ、赤いのれんがとてもおしゃれ。オリジナルのロゴをあしらった手作りの案内板も可愛らしく、入る前から期待に胸が高鳴ります。

一歩店内に入ると、さわやかな紅茶の香りに包まれます。控えめな灯りの下、年代物の英国アンティーク棚には隙間なくディスプレイされた、たくさんの紅茶缶やティーバッグがずらり！

『不思議の国のアリス』のイラストが描かれたティーポットやカップのディスプレイコーナーもあり、アリスさながら異世界へ迷い込んだような気分になりました。

お食事をいただく二階へ上がると、手作りのランチョンマットが載ったちゃぶ台や、切株を利用したイス、ステンドグラスのランプなど、こだわりが満載の可愛い物たちであふれています。スペースは広くありませんが、友達の部屋へ招かれたような落ち着いた空間で、お客さんは皆、ゆったりと流れる時間を楽しんでおられるようでした。

こだわりの自然素材を使用したお茶とお食事が楽しめます

店名に「紅茶館」とあるように、お店では紅茶を美味しくいただけるようなスイーツやランチを提供しているとのこと。常時約40種のお茶が準備され、全て一杯500円。茶葉の見本瓶が置いてあり、お値段を気にすることなく気になったお茶の香りを確認することが出来ます。

店主さんは一人で切り盛りされているので、まずはランチやスイーツなどお食事をオーダーし、後でゆっくり紅茶を選びます。

私がオーダーしたのは「寒い季節だけのフォンデュカップビーフシチューのランチ」（紅茶付1500円）です。

艶やかな赤いフォンデュカップには熱々のビーフシチューがグツグツ。しっかり煮込まれたシチューの牛肉とジャガイモは、ゴロっと大きめで食べ応え有り。デミグラスソースはコクがありつつも脂っこさは無く、意外とあっさり食べられます。

ご飯は雑穀米。パラリと炊かれていて、シチューをかけて食べるのにちょうどいい固さです。

ご飯に添えられた野菜のソテーは、ドライトマト、ズッキーニ、ナス、パプリカ、アボカドなど具だくさんで、ビーフシチューの味によく合っています。彩りも味のバランスもばっちりですね。

卯晴では、出来る限り自然素材にこだわり、お食事には無農薬野菜を、スイーツには大山バターや大山生クリーム、国産小麦にきび砂糖、卵は平飼いの元気な鶏の卵を使用されているそうです。

食後の紅茶はカジカジ農園のアールグレイをストレートでいただきました。こちらはバングラディッシュにある農園で自然農法で作られたそう。ベルガモットの爽やかで甘い香りがしっかりした紅茶で、食後にぴったりでした。ちょこっと添えられたウエハースのお菓子も嬉しいですね。

店内のあちこちに設置された本棚には、店主さんの蔵書がぎっしりと並び、どれも手に取って読むことが出来ます。それらの本を読み、美味しいお茶とお菓子をいただけば、何とも優雅でほっこりとした気持ちになり、何時間でも過ごせそうです。

多種多様な茶葉は購入可能

お店でいただいて気に入った紅茶や、その時はいただかなかったけど気になる紅茶などの茶葉は、お土産に購入することも可能です。バラエティ豊かな茶葉から自分好みのものを選ぶのも楽しそう！

今回はランチ時に伺ったのでお食事をいただきましたが、パウンドケーキやスコーン、パンケーキ、夏にはアイスクリームなどスイーツも充実していますし、店主さんのその日のおすすめスイーツ５～6種を盛り合わせたアフタヌーンティーセットも魅力的です。また季節を変えて、次回はスイーツと紅茶をゆっくりといただきに伺いたいと思います。