嵐山の「亀山公園」で保津峡の絶景を堪能

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KAROプロフィール
2024年3月15日 

嵐山のランドマーク 渡月橋から西へ500mほど歩くとたどり着く亀山公園。それまでの喧噪が嘘のような静かさで、いにしえの都人も愛した嵐山の美しさを堪能できます。嵐山へ行ったことはあっても、亀山公園の存在を知らない人は多いのではないでしょうか。この公園に行った人だけが楽しめる嵐山の絶景ポイントもありますので、みなさんにご紹介しますね。

渡月橋から西へ徒歩2分のところにあります

亀山公園の入口は観光客で賑わう渡月橋の北詰めから川沿いを西へ徒歩2分ほど歩いたところです。

渡月橋周辺の川は場所によって呼び方が変わります。渡月橋の上流、保津峡辺りから渡月橋までが「保津川」、渡月橋周辺を「大堰川(おおいがわ)」、その下流を「桂川」と呼ぶそう

保津川沿いを西へ500mほど進み、保津川下りの降舟場のあたりの道の右手に亀山公園の入口を知らせる石碑があります。地元では「亀山公園」と呼ばれて親しまれていますが、正式には「嵐山公園 亀山地区」と言います。ちなみに渡月橋の東側に広がる通称「中之島公園」も正式には「嵐山公園 中之島地区」だそうです。

公園内の高台にある亀山天皇を含む3天皇の火葬場にちなんで亀山公園と呼ばれるそう

ここでしか見られない保津峡の絶景ポイントが!

石碑の左奥にある石の階段を上がり、遊歩道を登って行くと、角倉了以像や周恩来の詩碑、津崎村岡局の像などが点在し、歴史好きの方には興味深いかもしれません。そして更に遊歩道を歩きながらどんどん上へ登っていくこと約15分。亀山公園で一番のおすすめポイント、山頂付近にある展望台に到着です。保津川渓谷を見渡し、保津川を一望することが出来ます。

亀山公園はSNSなどで紹介されているのか外国人観光客に人気のようで、園内で出逢うのは外国人の方が多いです。みなさん、展望台から下を眺め、一様に「おおっ!」っと歓声を上げておられます。登山まではいきませんが、ここまでかなりの数の石段や坂道を登ってきたからこその、ご褒美のような絶景です。写真は10月中旬なので、まだ紅葉もまばらでしたが、11月下旬の紅葉まっさかりの時期は本当に見事で、まさに「錦秋」の名にふさわしい景色が広がります。春は向かいの嵐山に咲く桜、夏は木々の深い緑と、保津峡の四季折々の絶景が私たちの目を楽しませてくれます。タイミングが合えば、保津川下りの舟や、川沿いにある「星のや京都」に向かう屋形船も見られます。紺碧の保津川に浮かぶ舟…まるで一幅の絵のようです。展望台は3ヶ所あり、それぞれ違う角度から保津峡渓谷を楽しめます。

百人一首の石碑や児童公園も

園内には小倉百人一首の歌碑もあちこちにあります。小倉山は、小倉百人一首が編纂された場所と伝えられ、亀山公園はこの小倉山山麓の東南に位置します。平安時代、このあたりは皇族や貴族の別荘地となっていた景勝地。いにしえの都人に思いを馳せながら、知っている百人一首の歌を探して園内を散策するのも楽しいですね。

平兼盛「しのぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで」

園内には児童公園もあります。私の子どもが小学生の頃は、一年生の春の遠足の目的地がこの亀山公園でした。園内は起伏に富み、ちょっとした登山気分も味わえるので、一年生の遠足にぴったりだな、と思いました。

児童公園の周辺にもサクラやカエデが植わっていて、季節ごとに花や紅葉を楽しむことが出来ます。

山頂付近からは京都市内を一望できるビューポイントもあります。木々の間から見えている山は双ヶ丘

さらに、児童公園の先には竹林へ抜ける道があります。

亀山公園に隣接して、昭和の映画俳優 大河内伝次郎が自ら創設した山荘と庭園「大河内山荘」があります。更に足を伸ばせば『源氏物語』の一場面の舞台となった野宮神社など、見どころ満載のスポットが点在しています。竹林の小径の散策に疲れた時に、亀山公園で休憩するのも良さそうです。

訪れた時にはカエデが色づき始めていました。

錦秋の保津峡も絶景ですが、桜と保津峡のコラボレーションも格別なので、春になったらまたお弁当などを持って訪れてみたいと思います。

嵐山公園 亀山地区(通称 亀山公園)

京都市右京区嵯峨亀ノ尾町6

プロフィール

KARO

在住エリア:京都市右京区
メインテーマ:知っているようで知らなかった京都のあれこれ/食に関すること
お散歩をきっかけに、近くにあるのに詳しく知らなかった素敵なスポットを再発見。寺社仏閣や公園、美術館、古墳など、京都の古くて新しい魅力を発信していきます。
料理が大好きなので、カフェやレストランなどの食に関する取り組みなどもご紹介していけたらと思います。