優美な姿を楽しむ ひな人形展

2023年2月17日 

リビング編集部

桃の節句を前に、各地でひな人形の展示が開催。個性豊かな顔立ちや多彩な装いを眺めながら、春を感じるひとときを過ごしてみませんか。

※写真は全て過去の様子

数寄屋造りの建物にそろう 時代を超えた作品

「永々棟のひなまつり」

「平野の家 わざ 永々棟(えいえいとう)」の特別公開。日本画家・山下竹斎の邸宅兼アトリエとして大正時代に建てられた木造家屋を数寄屋造りに改修。その座敷に江戸時代から現代までのひな人形がそろいます。精巧に作られた調度品、御所人形や市松人形もあり、約100点の作品が楽しめるとのこと。

2023年3月10日(金)~19日(日)の金土日には、若手職人による「京の伝統産業わかば会 実演販売会」も実施予定です。

江戸時代中期に作られた「享保雛」は、面長の顔と切れ長の目が特徴

〈期間〉2023年2月24日(金)~3月26日(日)の金土日祝。午前10時~午後5時
(入場は4時30分まで)
〈料金〉大人800円、大学生・高校生600円、中学生以下無料
〈会場〉平野の家 わざ 永々棟(北区北野東紅梅町11、市バス「衣笠校前」停から徒歩約3分)
〈問い合わせ〉TEL:075(462)0014


願いが込められた手作りの〝つりびな〟

「~母から娘、祖母から孫へ~ まごころ伝える つり雛展」

色とりどりの〝つりびな〟が、3間の書院に展示される「法住寺」。〝つりびな〟とは、ちりめん地で作られた人形や花、動物などの飾りをひもで連ねて天井からぶら下げるひな飾り。一つ一つに願いが込められている縁起物だとか。

母から娘へと代々作り方を伝える風習があり、同寺のものは住職の祖母の手作り。愛らしい姿に癒やされますよ。

ひな壇なども配置されているので、一緒に鑑賞してみては。

〝つりびな〟は手作りの一点もの

〈期間〉2023年2月28日(火)~3月3日(金)午前9時~午後4時(入場は3時30分まで)
〈料金〉600円 ※参拝料500円込み
〈会場〉法住寺(東山区三十三間堂廻り町655、市バス「博物館三十三間堂前」停から徒歩約3分)
〈問い合わせ〉TEL:075(561)4137


歴史ある街道周辺がにぎわいます

「西国街道ひな人形めぐり」

江戸時代から人や物資の往来が盛んに行われていた西国街道。その歴史ある街道沿いの店や施設などに、ひな人形が飾られます。

築175年の文化財「中小路家住宅」や、「旧上田家住宅」、そのほか飲食店、整骨院、酒店など会場は全34カ所。

さまざまな時代の段飾りや地域住民による手作りのひな人形などが並ぶ、にぎやかな5日間になりそうですね。桃色ののぼりを目印に、ゆっくり散策を。

「神㟢屋」で展示される七段飾り

〈期間〉2023年3月1日(水)~5日(日)午前10時~午後3時
※会場により展示時間・定休日が異なります
〈料金〉無料
〈会場〉西国街道周辺(JR「向日町」駅付近~一文橋付近)の店舗や施設
〈問い合わせ〉西国街道ひな人形めぐり/吉川さん=携帯電話:090(8653)4147


表情の異なる人形がずらり

「令和5年 大松寺ひなまつり」

「大松寺」で見られるのは、親族や知人などから譲り受けたというひな人形を中心とした、3組の段飾り。境内が華やかなムードに包まれます。

「ひな人形はそれぞれ表情が違うので、じっくりとお顔を見てみると楽しいですよ」と住職の富田さん。

立て看板やのぼりが出ているときは自由に拝観可能。訪ねる際は事前に問い合わせをしても。

書院、玄関、茶室で見られます

〈期間〉2023年4月3日(月)まで。午前9時~午後4時
※関係者不在時や法要行事開催時は拝観中止
〈料金〉無料
〈会場〉大松寺(久御山町佐山双置64-1、京都京阪バス「佐山」停から徒歩約2分)
〈問い合わせ〉TEL:0774(44)1933

(2023年2月18日号より)