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向日市体育館内にある「歴史文化交流センター」と隣接の「東院公園」

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大好チヨ子プロフィール
2024年3月25日 

平城京から平安京へと移り変わる時代の間、10年間都であった長岡京。その中心部は向日市にあったそうで、多くの遺跡が今に残り、発掘による出土品も多いようです。長岡京のことを知れば知るほど面白くなり、最近、暇を見つけては向日市の歴史探索をしています。
散策ルートを考えていた時「こんなところでも展示が観られるの?」と意外だったのが「向日市民体育館」内の「歴史文化交流センター」。早速行ってみました。

向日市の歴史解説と発掘品の展示

半信半疑でしたが、体育館の表に…ありました!確かに「歴史文化交流センター」入口の表示が。

阪急西向日駅から東へ徒歩約10分

入館するとそこは確かに体育館。土足厳禁のためスリッパに履き替え、1階ロビー右手にあった展示コーナーへ。
そして、この体育館の場所でも、多くの遺跡が発掘されたことをパネルの解説で知ったのでした。

さらに、向日市の古墳マップと共に、体育館周辺で発掘された須恵器・土師器の展示あり。
最近古墳巡りも始めたので、解説を読みつつ、次に巡る古墳の目星をつけました。古墳巡りは、こんもりと盛り上がった地形が見つかると、ちょっと楽しいものです。

古墳解説と、古墳時代の発掘品展示

向日市体育館周辺の「鶏冠井(かいで)・石田遺跡を発掘!」のコーナーでは、体育館周辺で発掘された土器や石器も展示されていましたよ。

縄文~弥生時代にかけての生活の様子がうかがえます

コンパクトな展示スペースでありながら、縄文~弥生~古墳~長岡京時代と幅広く地域の歴史情報が詰まっていてわかりやすい展示ですね。
身近な地域の歴史情報を詳しく知ってみると、散策途中で史跡の道標や名残のある地名などに気づくこともあり、それまで通り過ぎていた場所にも興味が湧いて来ますね。

2階へ向かう階段から1階の展示スペースを観た様子

2階には向日市の「歴史のヒントを解説」するコーナーが

2階には、向日市の歴史にまつわる場所などを解説するグラフィックのコーナーがありました。
例えばピンクの「鉄道と住宅開発」を読み、噴水公園のロータリーを囲む碁盤の目のように整った西向日駅周辺は、イギリスから伝えられた田園都市構想に基づくモダンな街づくりが今に伝えられていたことがわかりました。桜の季節に散策し、その時目にした美しかった光景が思い出されますが、そこにあった歴史的な背景を初めて知ったのでした。

東院公園の愛嬌のある鬼瓦

折角体育館まで行ったので、すぐ南の「東院公園」にも立ち寄りました。以前から、怖い顔をして大口を開けているオブジェが気になって気になって…。

東院公園西側にある鬼瓦のオブジェ

市民温水プール建設の発掘で発見された長岡宮東院跡が公園となっています。仮の内裏「東院」の候補地の一つとして復元されたそうで、構造を示す柱の跡や正殿の位置を示す石柱、解説のパネルなどがありました。

東院公園はその後の調査で、天皇や皇族が住まいとは別に設けた宮殿の「離宮」ではないかと考えられるようになったそうです。以前ある施設の観光ガイドさんに、向日市は内裏が4回変わったのではと言われていることをお聞きしたのですが、ここもその一つのようです。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

ヒメジョオンに囲まれた正殿の石柱 後方に柱跡が見える

公園入口のオブジェは、発掘で見つかった鬼瓦がモチーフとなっているそう。別の場所で鬼瓦の現物を観ましたが、現物よりも少しおどけた雰囲気の様でもあります。

東院公園周辺はこのほかにも、鬼瓦モチーフの金具が使われていたり、赤い柱が並んでいたり、路面にイラストが描かれるなど歴史にまつわるものがあり、見つけて回るのもなかなか楽しい場所でした。

向日市歴史文化交流センター

京都府向日市森本町小柳23-1
https://www.city.muko.kyoto.jp/kurashi/soshiki/kannkyousangyoubu/sanngyousinnkouka/1/rekimachi/rekibunnsennta/1506479121205.html
開館時間等はHPから確認を

プロフィール

大好チヨ子

在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。