美術館巡りで岡崎界隈散策の折、どこか面白そうなところはないかな?と探していたら、「京都府立図書館」のとても魅力的なイベントを知りました。
毎月第3水曜日の「館内見学会」
京都府立図書館が現在の岡崎の地で開館したのは明治42年。昨年の近代建築イベントでも公開されていた魅力的な美しい建物は、関西建築の父と呼ばれる武田五一さんの設計としても有名です。
開館日は誰でも入館可能ですが、毎月一度だけ第3水曜日に「普段見ることのできない地下書庫や自動化書庫などを職員の方に案内していただける」館内見学会があるのを見つけました。
しかも、指定の時間に行けば予約なしで参加可能と知り、その日が来るのを指折り待ったのでした。
覗いてみました、図書館の裏側
館内で待っているとアナウンスがあり、集合した部屋で図書館の建物の概要をお聞きしてから、いよいよ館内巡りスタートです。
2階の「マルチメディア閲覧室」と1階の「閲覧室」から順に、どのような本や資料をどのように利用できるのかなど説明を受けつつ巡ったのですが、面白いのは、日頃入れない「AV保管庫」や「市町村支援作業室」まで入室させていただけたことした。
「AV保管庫」には、マイクロフィルム・CD・ビデオテープなどが保管され「自分の生まれた日の新聞もマイクロフィルムで閲覧できる」そう。切手2枚程度の大きさの新聞記事が写っているマイクロフィルムの現物も見せていただきました。保管庫の小ぶりの引き出しには、そんなフィルムがぎっしり。
地下1~2階はまるで本のビル群
地下に降りると、「電動積層集密書庫」には夥しい数の本が整然と並び、まるで林立する本のビル群のよう。美しく静かな空間でした。
館内には雑誌を含め約135万冊の蔵書があるそう。そのうち約40万冊はオートメーションで図書を出納できる「自動化書庫」に収められているそうで、実際に探す本が出てくる様子を実演してくださり、指示した本が届く素早さに驚くばかり。瞬時に目的の本を見つけ出してくれる自動化書庫の作業能力ってすごいですね。
地下の書庫の中で、雑誌類は創刊号から保管されているものも多く、とても貴重な資料となっているそう。「例えば…」と見せていただいた一冊は、植物学者:牧野富太郎さんが、石版印刷で植物画を印刷した植物雑誌の創刊号の複製版。複製版とはいえ、朝ドラで登場した本がどんなものだったのかをこの目で拝見できて、「おぉ~」と、見学者の皆から思わず感嘆の声がもれましたよ。
このような貴重な雑誌類は希望すれば館内で閲覧可能と知り、京都府立図書館を今まで利用してこなくて本当にもったいない、今後はもっと活用させていただこうと心に誓ったのでした。
3階には武田五一デザインの家具類も
最後は3階で、武田五一さんがデザインを手掛けられた家具類の展示も観ることができました。
貴賓室で使われていた椅子やテーブルなどはアール・ヌーヴォーを取り入れたデザインで、建築以外の武田五一作品を観られるというのも、他ではあまりないかもしれません。
今まで京都府立図書館の外観の美しさにばかり注目していましたが、図書館としての機能の魅力を隅々まで知ることができ、役立つ情報をたくさん得た館内見学会でした。まずは館の方から教わった、「オーディオブック」(ナレーターが読み上げた音声をパソコンやスマートフォンなどで聞くことができるサービス)を利用してみなければ!と思っています。
※写真撮影可能な場所でのみ撮影しています。
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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