車折神社の茅の輪くぐりで今年前半の穢れを払う!

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KAROプロフィール
2023年6月26日 

6月下旬、神社の境内に草で出来た大きな輪っか「茅の輪(ちのわ)」が飾られているのをよく見かけます。神社で行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」は、この茅の輪をくぐることで一年の前半の半年間の罪や穢れを祓い、残りの半年間の無病息災を祈る神事です。

嵐山にほど近い「車折神社」では、毎年6月1日から30日まで本殿入口の鳥居に茅の輪が設置されます。6月30日かその数日前から茅の輪を設置する神社が多い中、1カ月間ずっと設置されている車折神社は茅の輪くぐりに行きやすい!と思い、6月に入ったのでさっそく訪ねてみました。

茅の輪くぐりは、旅の途中に宿を求めた素戔嗚尊(すさのおのみこと)を、貧しいながらも厚くもてなした蘇民将来(そみんしょうらい)が、その後素戔嗚尊の言った通り、茅の輪を腰につけて疫病を免れたという故事に由来しているそうです。

車折神社は京都でも有数のパワースポット

車折神社は京福電鉄「車折神社駅」下車すぐです。

車折神社駅に近い方の門からは裏参道になります。

裏参道より本殿入口付近に出る石鳥居の脇にあるのが「清めの社」です。

石をモチーフにした円錐形の立砂がある「清めの社(きよめのやしろ)」

車折神社のご祭神は平安時代後期の著名な漢学者・儒学者 清原頼業(きよはらの よりなり)です。学業成就や試験合格はもとより、特に「約束を違えないこと」をお守りくださるとか。そのため商売繫盛、金運向上、家内安全、良縁成就など様々なご利益があるそうです。

茅の輪くぐりを体験しました

清めの社から続く参道を更に進むと、本殿前の鳥居に出ます。そこには設置されたばかりの青々とした茅の輪が!

鳥居の横の建物の壁に説明書きがありました。「茅の輪をくぐった後に人形(ひとがた)を書くと、罪や穢れが祓われ、運気が上昇する」とあれば、人形も書いてみなければ!

茅の輪の向こうに護摩木や人形の申込所が設置されていました。

人形は、人の形を模した紙の形代(かたしろ)です。車折神社では、人形に名前と年齢と性別を書いた後、息を3回吹きかけると、人形にその人の分魂が宿るとか。その人形を大祓式(おおはらいしき)で神主さんがお焚き上げをすることにより「罪・穢れ」が祓い清められ、運気が大いに上昇するそうです。

私も茅の輪をくぐった後、人形を書いて息を3回吹きかけて納めました。体の中の悪いものが息と一緒に出て行ったような気がしてきます。その後ご本殿にもお参り。これで今年前半の穢れを祓い清められたでしょうか?

6月の1カ月間ずっと茅の輪を設置される理由を車折神社の方に伺うと「地域の氏神様をお祀りする『氏神神社』に対し、当社は氏子を持たない『崇敬神社』です。全国から多くの方が参拝されるので、1カ月間設置しているんですよ」とのこと。後でも触れる「芸能神社」でも全国的に有名な車折神社。「一人でも多くの人が茅の輪くぐりを出来るように」という心遣いが嬉しいですね!

境内には「芸能神社」など他にもたくさんの開運神社が

車折神社は境内に芸能の神様を祀る、全国的にも珍しい「芸能神社」があることでも有名です。

参拝した芸能人の名前が記された「玉垣(たまがき)」が2000枚以上も。自分の好きな芸能人の名前を探して歩くのも楽しいです。

その他にもさまざまなご利益のある末社が15社もあります。その一部をご紹介します。

「清少納言社」は車折神社のご祭神 清原頼業公の同族である清少納言にちなみ、ご利益は「才色兼備」
「八百万(やおよろず)神社」は八百万の神々の広大なネットワークにちなみ、ご利益は「人脈拡大」

多くのパワーを秘めたお社が軒を連ねる車折神社は、静かで清々しい空気に満ちていました。そんな車折神社で茅の輪くぐりをすることで、この半年間の穢れを祓い、残りの半年間がんばるためのパワーをいただきました。車折神社では、願い事をかなえる「祈念神石」も授けていただけるそうなので、今度はそれを目当てに訪ねてみたいと思いました。

車折神社

京都市右京区嵯峨朝日町23
TEL:075(861)0039
http://www.kurumazakijinja.or.jp/
拝観時間等はHPから確認を

プロフィール

KARO

在住エリア:京都市右京区
メインテーマ:知っているようで知らなかった京都のあれこれ/食に関すること
お散歩をきっかけに、近くにあるのに詳しく知らなかった素敵なスポットを再発見。寺社仏閣や公園、美術館、古墳など、京都の古くて新しい魅力を発信していきます。
料理が大好きなので、カフェやレストランなどの食に関する取り組みなどもご紹介していけたらと思います。