大迫力の蒸気機関車が間近で見られる「19世紀ホール」

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KAROプロフィール
2023年6月12日 

国内外の観光客でいつも賑わっている嵯峨野トロッコ列車の始発駅「トロッコ嵯峨駅」の敷地内に、ちょっとユニークなテーマ館「19世紀ホール(19th CENTURY HALL)」があります。本物のSL(蒸気機関車)が展示され、グランドピアノやパイプオルガンも置いてあると聞き、「これは見てみたい!」と思い訪ねてみました。

トロッコ嵯峨駅に隣接し気軽に立ち寄れる

19世紀ホールの場所は、JR嵯峨野線(山陰線)嵯峨嵐山駅の南出口を出てすぐの「トロッコ嵯峨駅」に隣接しています。

右からJR嵯峨嵐山駅、トロッコ嵯峨駅、赤い矢印で示した左の建物が19世紀ホール

建物の入口横には、嵯峨野トロッコ列車のフォトスポットもあります。

入館料は無料です。早速入って行くと、中にはカフェスペースがあり、その奥にキラキラ輝くシャンデリアに照らされたSLが4台、どどーん!と鎮座しています。

SLをもっとよく見ようと近づくと、SLの前に立派なグランドピアノが。

これは「ベーゼンドルファー」というピアノで、ベートーベンやモーツアルト、ショパンなど19世紀の巨匠達が好んで使用した名ピアノだそうです。特にこちらに展示してある「ベーゼンドルファー・インペリアル」モデルは、鍵盤数が普通のピアノより最低音部で9鍵多い97鍵盤。人間が音として聴きとれる可聴音域の限界の低音までも創り出すことが可能な世界一のグランドピアノなんだとか。ドイツの名門ハプスブルク家の紋章が記されています。

19世紀の技術や芸術の偉業を讃えるホール

そもそも「19世紀ホール」という名前はどういう意味なのかな?と気になりますよね。嵯峨野トロッコ列車のホームページによると、現代の生活を支える様々な技術を生み出し人類の新しい知の歴史の始まりである産業革命の世紀「19世紀」を凝縮したテーマ館なのだそうです。物流を大きく変革したSLと、音楽芸術の発展の一翼を担ったピアノや大型オルガンを展示しているようです。

整備された本物のSLが展示され、間近で見学できます。実際SLの横に立って見上げると、黒光りする大きな車体は迫力満点!今にも動き出しそうで、鉄道ファンではない私でも大興奮です。

SLと言えば「デゴイチ」の愛称で親しまれたこのD51。戦前戦後の日本の産業の発展に貢献し、東海道本線、山陽本線を始め全国で大活躍しました。

C58は関西線 奈良線・和歌山線・紀勢線などのSL 時代を最後まで頑張り続けました

C56は愛称「ポニー(仔馬)」の通り、軽快なリズムで走る姿が仔馬を連想させたそう

19世紀ホールに設置されたピアノやパイプオルガンは有料で貸出しされています(要予約)。私が訪れた時も、ちょうどパイプオルガンを借りた方が一心に練習をされていました。

こちらのアップライトピアノは「旅ピアノ」といういわゆるストリートピアノのようなもので、誰でも自由に弾くことが出来るようです。(ただし、曲数制限や時間制限があるようです)

明治時代には人が客車や貨車を押す「人車鉄道」というものがあったという展示も。

SLを眺めながらカフェも利用できます

19世紀ホールにはカフェスペースもあり、私が訪れた時にも、トロッコ列車の待ち時間を過ごす観光客の方たちがおられました。そして、SLを見つけ、思わず「おお!」と声をあげ、写真を撮りまくる観光客の方の姿も。

19世紀ホールはトロッコ嵯峨駅に隣接していますが、トロッコ列車を利用しなくても入場無料でどなたでも見学できます。館内のパイプオルガンやピアノのミニコンサートなども時折行われているようですので、次回はぜひそんな日を狙って、嵯峨嵐山観光の一環として立ち寄ってみたいと思いました。

19世紀ホール

京都市右京区嵯峨天龍寺車道町11-1(嵯峨野観光鉄道株式会社内)
TEL:075(861)7444
https://www.sagano-kanko.co.jp/19th.php
詳細はHPから確認を

プロフィール

KARO

在住エリア:京都市右京区
メインテーマ:知っているようで知らなかった京都のあれこれ/食に関すること
お散歩をきっかけに、近くにあるのに詳しく知らなかった素敵なスポットを再発見。寺社仏閣や公園、美術館、古墳など、京都の古くて新しい魅力を発信していきます。
料理が大好きなので、カフェやレストランなどの食に関する取り組みなどもご紹介していけたらと思います。