立命館大学衣笠キャンパスの向かいにある、ひと際目をひくアーティスティックな建物。京都府立堂本印象美術館です。この美術館の入口横には緑豊かな庭園があり、毎年春に野外彫刻展が開催されています。新緑が爽やかなこの時期に、野外展示だけなら無料で鑑賞できるということで、これは是非行ってみたい!と思い訪ねてみました。
美術館がまるごと一つの作品
堂本印象美術館は、大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象が、1966年に設立しました。1991年に建物と作品が京都府へ寄贈され、翌1992年京都府立堂本印象美術館として開館し、現在に至ります。同美術館は外観から内装まですべてが印象自らのデザインしたもの。
見どころは自然とアートのコラボレーション
2018年の堂本印象美術館のリニューアルに伴い、野外展示が実施出来るようになった庭園で、毎年春に野外彫刻展が開催されています。今年は京都彫刻家協会所属の作家24名による作品が並いでいました。(2023年5月31日まで)
庭園には、堂本印象自らデザインしたイスも点在。彫刻とイスがうまく調和して一つの作品のよう。新緑が爽やかな庭園に、個性豊かな彫刻が映えます。
起伏のある庭園自体も大地の彫刻のようです。そんな庭園の中で、木々の緑や庭石の灰色、土の茶色などの自然の色によって、彫刻がより生き生きと見えてきます。まるで自然と彫刻が楽しいハーモニーを奏でているみたい!
私が一番気に入ったのは天乃 陸柘彫(アメノ ムチャチョ)さんの「生命の新しい友達」という作品。カラフルなポリプロピレンの糸やグラス棒で作られた作品は、風に揺れ、刻々と見え方が変わって行きます。色々な角度から作品を見ることが出来る彫刻は、見るたびに新しい発見があります。
彫刻というと石を削ったものだけなのかと思っていましたが、素材も表現方法も様々なのだと知りました。
野外展示でアートをもっと身近に
散歩の途中と思われる高齢の男性も、立ち寄って野外彫刻を鑑賞されていました。ユーモラスな作品を見ながらクスっと笑っておられる姿が印象的でした。野外展示ならお子さん連れでも気軽にアートを楽しめそうですし、自由な雰囲気のアート作品は、お子さんもきっと気に入るのではないでしょうか。
堂本印象美術館は仁和寺、龍安寺、金閣寺など世界遺産が立ち並ぶ「きぬかけの道」の途上にあります。そのため、国内外の観光客の方も側を通りかかり、野外展示を興味深そうに眺めておられました。野外彫刻展を鑑賞することで、言葉はわからなくても、またアートの知識があまり無くても、アートがもっと身近に感じられるのではないかと思いました。
堂本印象美術館では、外観だけでなく調度品や内装までも堂本印象の美意識が詰まった物がたくさんあります。次に訪ねる時には、野外展示だけでなく、館内の展覧会を含めじっくりと鑑賞したいです。
京都府立堂本印象美術館
京都市北区平野上柳町26-3
TEL:075(463)0007
https://insho-domoto.com
営業時間等はHPから確認を
プロフィール
KARO
在住エリア:京都市右京区
メインテーマ:知っているようで知らなかった京都のあれこれ/食に関すること
お散歩をきっかけに、近くにあるのに詳しく知らなかった素敵なスポットを再発見。寺社仏閣や公園、美術館、古墳など、京都の古くて新しい魅力を発信していきます。
料理が大好きなので、カフェやレストランなどの食に関する取り組みなどもご紹介していけたらと思います。
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