以前「京都国立近代美術館」にて「生誕100年 清水(きよみず)九兵衞/六兵衞展」が開催されたとき、「九兵衞さんマップ」なるものを頂きました。
清水九兵衞/六兵衞さんの彫刻作品のいくつかは、京都の街中で観ることができ、「九兵衞さんマップ」にはその場所が記されていたのです。
これはもう、観に行くしかない!と、今まで観ていたものも含め改めて鑑賞するために巡ったのでした。
ちなみに、清水九兵衞/六兵衞…お二人の作家さんなのではなくお一人の名前。陶芸家:六兵衞、彫刻家:九兵衞、という二つの表現領域で作品を作られた作家さんなのでした。
①朱甲舞(しゅこうまい)
私が最も目にしていた朱甲舞は、京都駅ビルの大階段でも圧倒的な存在感。九兵衞さんは陶芸を始める前に建築を学ばれていたそうで、精密な図面を描いて作られた作品は、均整の取れた流れるような形状が特徴的です。
これから街にくりだしてゆくぞ!と歩き始めそうな気合を感じる作品、この大きな空間にも負けないパワーはすごいです。
②朱装(しゅそう)
京都文化博物館、高倉通沿いの入口の南側にあるのは朱装。異素材が組み合わさっていて、常々不思議な形だなと思っていました。横を通過する間に、見る角度によって見える形が変化するのも面白いですね。
左右対称で少し斜めから見ると、羽ばたいてゆきそうな雰囲気を感じます。
③朱鳥舞(しゅちょうまい)
京都市勧業館みやこめっせ前で、日当たりの良い場所で輝いて見えるのは朱鳥舞。解放感のある空間で、風を受けて踏ん張っているようにも見えます。横幅もあり、写真に納まりきらないほど。なんだか元気をもらえそうです。
④CONNECTION(コネクション)
京都駅近く、塩小路通沿いの新京都センタービル前に見られるのはCONNECTION(コネクション)。
グリーンのひざ掛けを掛けて腰かけている様でもあり、大きな鼻のある横顔のようにも見えたり。ほかの人たちはどんなふうに感じながらこの前を通っているのかな?と想像するのも楽しいですね。
⑤五条坂の電灯
今回一番の発見は、五条坂の電灯が九兵衞さんの作品だったことでした。
よく見るとだるまのような面白い形ですね。25基あるそうで、京阪清水五条駅を出て東にしばらく進むと、だんだん電灯の玉の部分が、つらなる真珠のように見えてきました。
丁度近くに歩道橋があったので、上から見ることにしました。並ぶと、待ち針かピックのようで可愛らしいですね。灯っている時も見てみたい。
他にもみられる九兵衞作品
この他、京都新聞ビル1階ロビーの作品寿冠(じゅかん)は、高さ50㎝ほどのスリムで小型の作品。
京セラ美術館本館「天の中庭」の朱態(しゅたい)は、一本足で作品を支えていて、動きを感じる作品。展覧会に行くと見ることができました。
地図に掲載されていたのは残り、京阪電車三条駅改札内の朱甲面(しゅこうめん)・京都テルサ正面玄関前の祭甲(まつりかぶと)・石清水八幡宮の湧峯塔(ゆうほうとう)の3つ。コンプリートを目指します。
街中に飛び出した九兵衛さんの作品は巨大なビルの中でも、広々とした屋外でも、縮こまることなく、まるで胸を張っているかのようにのびのびと存在し、私たちに元気を与えてくれそうに思えました。
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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