美術館巡りや歴史的建造物内でのボランティア活動の影響で、最近京都のモダン建築に興味を持つようになりました。その建物が、自分と同じ昭和時代生まれと聞くと、何となく愛おしく感じたりもするのです。
四条河原町交差点をやや南下したところに立つ「壽(ことぶき)ビルディング」も、知人に教わって以来、時々立ち寄るモダン建築ビルです。
国指定登録有形文化財のビル
「壽ビルディング」は、昭和2年に、商工無盡會社(しょうこうむじんがいしゃ)の本社社屋として建築され、所有者が代わったのち、テナントビルとして活用されているそうです。平成27年京都市より景観重要建造物並びに歴史的風致形成建造物に指定されて、外観修復工事が行われたビルだそうです。
ビルの入り口を入ってすぐの場所に、レリーフなど修復した当時の様子を伝えるパネルや、修復箇所の部品が常設展示されていて、まるでちょっとした建築物博物館のようです。
少し段差がきつめの階段を使って上階に行くのですが、いたるところに装飾的な内装が施され、一つ一つの照明器具も当時の物なのか雰囲気が良く、レトロ調のガラスや扉の金具など、行く度に建物のこだわりを発見する楽しさがあります。昭和初期の鉄筋建築の社屋ビルで現存するものは少なく、貴重な建物とか。
子どもの本屋さん「メリーゴーランド京都」
壽ビルディングに立ち寄るとき、私が必ず行くのは5階。
手描き看板の先にある「メリーゴーランド京都」さんは、子どもの本専門店なので、子どもたちが手に取りたくなるような絵本類が沢山揃っています。
書架も子ども目線に合わせた位置に本が並ぶので、子どもたち自らが本を手に取りやすいですね。
息子家族の家に行くときの手土産に、児童書や絵本を持って行くことが多いので、この日も一冊選びラッピングしていただきました。
可愛らしく包装された本と共にくださった「メリーゴーランド新聞」。そこには絵本の紹介文も掲載されていて、その内容が面白そうだったので、本選びの参考になりそうです。
本屋さんに隣接して、「メリーゴーランド京都」さんのギャラリーがあり、作品展示が都度行われています。今までに、優しいタッチの絵本の挿絵のような作品や、小物類、写真の展示を拝見したことがあります。
この日は、ダイモンナオさんのほのぼのタッチの絵でしたが、次もイラストレーターさんの作品展示が予定されていました。
さまざまな目的で利用できる場所
「メリーゴーランド京都」さんの向かい側にはもうひとつ、「ギャラリーギャラリー」というガラス張りの現代美術回廊もあります。
行った日は展示室をオフホワイトの和紙でデコレーションしたような米山より子さんの作品があり、窓から差し込む光で陰影ができ、まるで花嫁の衣装のようにそれはもう美しい光景でした。
以前は、揺れる純白の布の作品を観たので、このギャラリーでは立体作品の展示が多いのでしょうか?
布や和紙など素材は「白一色」なのに、作品に動きや皺や高低差をつけることで様々な表情が現れ、あらゆる角度から眺めるのも面白い展示でした。
5階建てのビルにはこのほか、ファッションブランド「ミナ ペルホネン」や「TOBICHI京都」「アトリエシムラ」などあり、どのお店もおしゃれ&可愛いらしいもので溢れています。
シックな外観からは想像もしなかったビル内に初めて入った時は、ちょっとした発見でした。
絵本選び、雑貨屋さん目的、素敵な洋服目当て、ギャラリーでの作品鑑賞、そして建物探索と、楽しみ方も色々見つけられる壽ビルディングです。
メリーゴーランド京都
京都市下京区河原町通四条下ル市之町251-2壽ビルディング5階
TEL:075(352)5408
https://www.mgr-kyoto2007.com/
営業時間等はHPから確認を
壽ビルディング
京都市下京区河原町通四条下る市之町251-2
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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