私が良く行く美術館の一つ「龍谷ミュージアム」は、堀川通を七条通から徒歩で数分北に上ったところ、西本願寺のお向かいにあります。
龍谷ミュージアムは、龍谷大学生さんの学びの場でもあるので、仏教美術についての展示や解説が分かりやすく、仏像美術に馴染みが無くても楽しめるミュージアムだと思います。
「のぞいてみられぇ“あの世”の美術」という面白そうなテーマの企画展を観に行きました。(~8月21日終了。9月17日から秋季特別展を開催)
エントランスが魅力的なミュージアム
和風ながら近代的な外観のミュージアムは、エスカレーターで一旦地下1階に降りて入館するのですが、そこはグリーンもある坪庭風で雰囲気が良く、いつも清々しい気持ちになります。
いつの頃からかカエルの小物が次々増え、最近はそれを探すのも楽しみの一つ。聞けば、カエル好きの職員さんがいらっしゃるとか。
大スクリーンのある3階展示室
受付を終えたら、最初に3階展示室へ。
曼荼羅(まんだら)など細かな描写の展示は、図解で、描かれているストーリーのあらましを知ることができました。
仏教美術の見方が学べると、ほかの場所で同じような作品と出合ったときにも、興味を持って鑑賞できる様になるのがよいですね。
また、ミュージアムシアターがあり、作品の紹介映像などが一日に何度か上映されます。上映前にアナウンスされるので、上映開始まで展示をゆっくり観て待てるのもありがたいです。
そして、上映後にスクリーンが格納されると、西本願寺を一望できる展望窓に早変わり。日頃見られない角度から眺める西本願寺、写真撮影も可能ですよ。
2階展示室のベゼクリク石窟大回廊復元展示
2階展示室は、仏教を紹介する展示ですが、ベゼクリク石窟大回廊復元展示も見逃せません。
中国ウイグル自治区のベゼクリク石窟寺院の壁画は、各国の探検隊が保存のために持ち帰り、方々に散ってしまいました。展示室の一角に、龍谷大学の古典籍・デジタルアーカイブ研究センターとNHKが共同で取り組みデジタル復元した第15号窟を再現してあり、とても立派で美しいのです。
ユニークな企画展のテーマ
館所蔵品の展示も工夫されていますが、仏教にまつわる展覧会は過去にも「ほとけと神々大集合」「日本の素朴絵—ゆるい、かわいい、たのしい美術—」「地獄絵ワンダーランド」など開催され、テーマが愉快。
「あの世」を表現した仏教美術絵などの、恐ろしいと思える地獄や死後の世界が、時として滑稽に描かれていたり表情が面白かったりするのは、意外な発見となることも多いです。
学生さん運営のカフェリタ
ミュージアムの展示を観た後、1階にある「みんなのほっとすてーしょん」という誰でも利用可能の休憩スペースにも行ってみました。
飲料の自動販売機が設置され、付近の観光案内が手作りで紹介されたコーナーもなかなかの充実ぶりで、参考になりますね。
タイミングが合わず営業日に伺えていないのですが、展覧会会期中の日曜日は、「みんなのほっとすてーしょん」で学生さん運営の「カフェ リタ」が営業されます。(営業日はツイッターで確認を)
「リタ」…利他とは、他に対して思いやりを持つこと。学生さんたちの利他の思いが込められたカフェのようなので、一度こだわりのコーヒーやお菓子を頂きに行きたいと思っています。
※館内は許可を得て撮影しています。
龍谷ミュージアム
京都市下京区堀川通正面下る
TEL:075(351)2500
https://museum.ryukoku.ac.jp/
開館時間等はHPから確認を
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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