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美術館好きの仲間内で人気のある、「中信美術館」の展示を観に行きました。
その人気の理由の一つは、なんと、入館料が無料‼だということ。そして、中信美術館は無料であるにもかかわらず、本格的な絵画や芸術作品を、惜しげもなく展示してくださるという、なんとも太っ腹で信じられないような穴場的美術館なのでした。

京都府庁の正面を西に100mほど歩いたところに立つ「中信美術館」は京都中央信用金庫が運営する美術館です。この日は「川村悦子」さんの作品展開催中でした。フライヤーを観た時、油絵なのに日本画のような色合いで描かれた植物画の瑞々しさが目を引き、是非観てみたいと思っていました。

中信美術館はその建物自体も魅力的で、素敵なアール・ヌーヴォー調の鉄扉と作品の案内看板が出迎えてくれました。毎回ここで写真を撮ってしまいます。

この鉄扉の細工自体が珍しく、一見の価値ありなのだそう。昆虫やバラの凝ったパーツが絡み合うロープのような網状の部分、確かに手が込んでいますね。

そして…館内に入って目に飛び込んできたのは、川村悦子さんの素敵な絵で飾られた壁面。館に足を踏み入れた瞬間から、川村ワールドに惹きこまれました。

このエントランスも作品展の導入部分として工夫されていて、作家さんそれぞれの世界観が異なり、見どころとなるコーナーで毎回楽しみです。

エントランスから細い通路を進み、先の扉を開けると…眼下に広がるのは１階展示室の全作品です。過去に大好きな画家さんの作品を、ここに立ち真正面に見つけた時、震えるほど感動した思い出があります。少し見下ろすように作品たちを眺めるのは、贅沢で幸せな瞬間で、今回も白い壁に色鮮やかな絵がとても映えてそれはもう美しい光景でした。

そして階段を下りれば、一つ一つの作品を比較的近い距離で拝見でき、絵具の厚さまでも、手に取るように鑑賞出来ました。

１階展示室に茶室もあり、和の空間の油絵というのも変化があって面白いです。

１階展示室から階段を上って２階へ。２階北・２階南展示室は、それぞれの異なる雰囲気や彩光を楽しみつつ、ゆったりと鑑賞することができました。ここでは珍しくないのですが、遮るガラスが無いことも多く、直に観る絵は圧倒的な迫力があり感動しますね。

そして、中信美術館でのお楽しみの一つが、作家の企画展開催時に頂ける展示作品の冊子。何度か美しい冊子を頂く機会に恵まれ、またコレクションが増えました。

素晴らしい作品の鑑賞で感動と刺激を頂き、さらに自宅でその感動をもう一度思いかえすことができて嬉しいお土産です。

中信美術館が、京都中央信用金庫や公益財団法人中信美術奨励基金に関係する芸術家さんの作品展を企画展示されているのは、作家さんのためだけでなく、「市民が文化に触れる場になれば」との思いが込められているそうです。
この美術館では、京都ゆかりの作家さんの企画展が年に数回開催されます。無料で毎回充実した内容の展示なので、美術館鑑賞にあまり馴染みのない方も、気軽に訪れて楽しめるのではないでしょうか。

これからも時折HPをチェックして、私も企画展を楽しみたいです。

※写真撮影には許可を得ています。