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ローカルとグローバルが交差する、新たなアートスポットが誕生

2020年9月25日 

リビング編集部

「KYOTOGRAPHIE(キョウトグラフィー)京都国際写真祭 2020」〈2020年9月19日〜10月18日(日)〉の開幕に合わせて、新たなアートの発信拠点が誕生。ギャラリーを中心にカフェ、ホテルといった顔も持つ同ギャラリーを取材しました。

鮮魚店の跡地に建てられた「DELTA」は、テラス席もあり開放的な雰囲気
(Photo by Takeshi Asano)

賀茂川と高野川が交わる中州、〝鴨川デルタ〟から西へ。出町桝形商店街の一角に9月19日、グランドオープンしたのが「DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space(デルタ/キョウトグラフィーパーマネントスペース)」です。

4階建てのビルで、1階がギャラリー兼カフェ。毎年京都市内で開催されている「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」の常設スペースとして、一年を通じて写真の展示企画やイベントを実施していくそう。

「京都という街を通して、世界の写真作品を紹介してきたKYOTOGRAPHIE。開催期間だけではなく、いつでも人々が作品に触れられる拠点を設けられたらと考えたんです」

そう話してくれたのは、同写真祭の共同創設者・共同ディレクターの仲西祐介さんとルシール・レイボーズさん。2011年に京都に移住し、その文化や歴史に親しんできたふたり。「昔ながらの店舗に並んでミニシアターが出店するなど新旧が交わるこの商店街は、ローカルとグローバルをつなげる理想的な場所」と言います。

こけら落としでは商店街の店主が作品に

©Omar Victor DIOP / Courtesy of KYOTOGRAPHIE
10月18日まで同ギャラリーで展示されているオマーの作品。商店街の店主たちの生き生きとした雰囲気が伝わってきます

オープンと同時に開幕した「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2020」の会期中は、アフリカ・セネガル出身のフォトグラファー、オマー・ヴィクター・ディオプによる写真が展示されています。出町桝形商店街の店主たちを被写体としたユニークなコラージュ作品がメイン。商店街のアーケードにも巨大なプリントでつり下げられているので、買い物をしながら鑑賞も楽しめそう。写真祭の展示作家とのオンラインイベントも行われるとか。

会期後は、国内外のフォトグラファーの作品を中心として2週間ごとに展示替えを行う予定。訪れるたびに新たな刺激を与えてくれそうです。

カフェやホテルも

ギャラリー併設のカフェで、くつろぎながら作品を鑑賞して
(Photo by Takeshi Asano)

作品を眺められるカフェスペースもアートな空間。いす・テーブルはセネガルの家具作家、オスマン・ンバイが手掛けたそう。材料はなんと古いドラム缶やガス管。鮮やかな黄色が印象的です。

地元の名店とコラボレーションした料理やパン、ルシールさんの故郷であるフランス産オーガニックワインなどがスタンバイ。テイクアウトのドリンクも販売しています。

2階の1室は、ホテルとして宿泊も可能。詳細は下記ホームページで。

●京都市上京区桝形通寺町東入三栄町62、TEL:075(708)8727。午前9時〜午後9時、火水休(KYOTOGRAPHIE2020開催中は無休)。https://delta.kyotographie.jp

KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭 2020
2020/10/18(日)まで開催中

国内外のフォトグラファーによる貴重な写真作品を、京都の歴史的建造物やモダンな近代建築の空間に展開。第8回となる2020年は「VISION」をテーマに掲げ、同ギャラリーのほか鴨川のデルタなど京都市内の計14カ所にて展示。当日パスポート/大人4000円、大学・高校・専門学校生3000円

〈問い合わせ〉

KYOTOGRAPHIE事務局=TEL:075(708)7108
http://www.kyotographie.jp

(2020年9月26日号より)