島原を盛り上げる「FOCUS! SHIMABARA」

2023年4月14日 

リビング編集部

昨年開催した「シマバラナイトマーケット」の様子。家族で足を運ぶ人も多かったとか

島原エリアを盛り上げたいと活動するグループがいます。まちのマップを作ったり、イベントなどを企画したり。5月には、夜のフリーマーケットを開催予定。活動への思いを取材しました。

日本料理店や和菓子店など昔ながらのお店と、新しくオープンしたカフェやゲストハウスが混在する、京都市の島原エリア。この地域で「何か面白いことをしよう」と活動しているのが、「FOCUS! SHIMABARA(フォーカス! シマバラ)」です。

メンバーは4人。話を聞いたのは、企画や広報に携わる仕事をしている百瀬(ももせ)剛史さんと、ウェブデザイナーの鬼頭(きとう)祐毅さん。ほか2人もイラストレーター、生け花が趣味の保育士と、それぞれクリエーティブな活動に関わっています。

「一人でふらりと入って人とのつながりができるお店があるのも、島原の魅力ですね」と話す百瀬さん(左)と鬼頭さん

5月には、同エリア内の「きんせ旅館」で「シマバラナイトマーケット」を開催予定。15組ほどのクリエーターたちを集めて、器や衣服、小物などの愛蔵品、作品を販売してもらうという夜の催しです。

「初開催の昨年は約300人が来場。こうしたイベントがきっかけで島原に来るようになった、お店に入りやすくなったという方もいました。訪れた人や地域の人たちだけでなく、出品者同士の交流も大事にしたくて。新たな出会いが生まれる場を目指しています」と百瀬さん。鬼頭さんは「島原に来てほしいという思いと、島原に関わる人が増えてほしいという思いがあります」と話します。

クリエーターや地元店も巻き込んで

元々、4人は島原での飲み仲間。「この辺りにはクリエーターが多いんです。住んでいる人もいるし、仕事や飲みに来る人も。彼らやお店の人を巻き込んで、一緒にイベントなど楽しいことをしたい、面白いことが起こせるはずと思ったのが始まりでした」(百瀬さん)

5年前に同グループを発足。開発が進む町の風景をフィルムカメラで残すことから始めました。ホームページを立ち上げて写真とともにお店を紹介し、おすすめスポットをピックアップした「島原マップ」も作成。

「島原マップ」はホームページからダウンロード可。イラストは、イラストレーターのメンバーによるもの

保育士のメンバーが「キッズマーケット」を企画したことも。絵本や子ども服のリサイクル販売のほか、読み聞かせやピアノ演奏など、得意分野を生かした催しに。「仕事で培ったことを、島原での活動に全力で使っていますね」と鬼頭さん。

「キッズマーケット」は子どもも大人も楽しめる催しに

京都国際映画祭にも携わりました。2019年に地元の小学生とインスタントカメラを使った展示を行い、翌年には島原で生活を営む人々の息づかいを感じられるアートムービーを制作。店や宿の店主たちが出演し、上映会には100人近くの地域の人が訪れたとか。

2019年の京都国際映画祭での企画では、地元の小学生が参加

町を動画で撮影し、YouTubeチャンネルでアーカイブ化も。百瀬さんは「いつか変わってしまうかもしれない景色を映像に残すことで、おこがましくも地域の財産にできればと思っています」と。

毎月オンラインで会議を実施。「今後もいろいろと企画を考えています。島原がもっとフォーカスされるよう、自分たちも楽しみつつ活動していきたいです」(鬼頭さん)

問い合わせはメールで。official@focus-shimabara.com

シマバラ ナイトマーケット

〈日時〉
 2023年5月20日(土)午後4時~9時
〈場所〉
 きんせ旅館
 (京都市下京区西新屋敷太夫町79)
入場無料
詳細はホームページから

(2023年4月15日号より)