そろそろ大掃除の時期。家の中だけではなく、スマートフォンなどデジタル機器の中身もすっきりさせて、気持ちよく新年を迎えましょう! ポイントや注意点をプロに教えてもらいました。
セキュリティー対策のためにもデータやサービスの見直しを
スマートフォンやパソコン、デジタルカメラ、DVD・ブルーレイレコーダーといったデジタル機器。不要なデータがたまっていたり、使わないサービスに加入し続けていたりといったことはありませんか。
例えば「雑誌読み放題の定額サービスに入っているけれど最近使っていない」「データがいっぱいで写真が撮れない」「楽しみにしていた年末の特番が容量不足で録画できなかった」など…。そうなる前に、〝デジタル大掃除〟をしておきたいですね。
「特に気を付けたいのがスマートフォン。データが多いとバッテリーの減りが早くなり、いざというときに電池切れになってしまうこともあります」とは、整理収納サービス「Vita Comoda」の代表で、ほど楽RIT整備サポーターの程野由里子さん。
「これはパソコンにも言えますが、空き容量が不足するとシステムを最新状態に更新できなくなり、セキュリティー対策が不十分になります。オンラインサービスのパスワードを使い回すのも危険なので、この機会に見直して。安全に、そして快適に使うためにも、デジタル機器を再確認しておきましょう」
スマートフォン・パソコン・タブレット
- 写真や動画を整理する
- キャッシュを削除する
- 使わないアプリを消去する
- メールを整理する
- 利用しないサブスクリプション(定額制)サービスやメールマガジンなどを解約・退会する
- パスワードを更新する
DVD・ブルーレイレコーダー
- 見終わった番組の録画はハードディスク(内蔵HDD)から削除する
- 何度も見返したい番組はDVDディスクにダビングし、内蔵HDDからは削除する
- 自動録画機能の設定を見直し、不要な番組が録画されないようにする
デジタルカメラ
- SDカードに入っている写真データをパソコンに移して保存する。不要な写真は削除する
まずはアプリの整理から
メールマガジンは必要か見極めて
スマートフォンの整理でまず取り掛かりたいのが、不要なアプリの削除。ホーム画面に表示されているアプリのアイコンを長押しし、iPhoneなら「Appを削除」をタップ。Androidなら画面上部の「アンインストール」のところまでアイコンを押したまま移動させれば完了です。
「元から入っている一部のアプリは消せませんが、それ以外は消去可能。必要になったら再インストールすればOKです。ホーム画面がすっきりし、アプリを探す手間も省けますよ。また、アプリのアイコンは長押ししながら動かせるので、見やすいよう配置するのがおすすめ」(程野さん)
メールの整理はパソコンでも同じ。「オンラインショップを利用して以来、いらないメールマガジンが届く」といった場合は配信停止に。「めったに使わないオンラインショップ・サービスはいっそ退会してしまうのも手です」
テレビ番組については、録画をレコーダーにためずに配信サービスを利用する方法もあります。
残したい写真はプリントアウト
デジタルカメラのSDカードに入れっぱなしのデータは、パソコンなどに保存を。その後、整理をしましょう。
「大切なデータはプリントし、写真立てに入れて飾ったり、フォトブックを作ったりするのもいいですね」と程野さん。「よく見かけるのが、同じような写真を何枚も撮ってそのままにしているケース。一番よく撮れているものだけを残し、残りは削除を。それだけで容量に余裕ができる人も多いと思います」
うまく活用したいのがクラウドサービス。インターネット上のサーバーにデータを保存できます。ただし、大量のデータを預けたいときは課金が必要な場合もあるので注意。程野さんが、そのほかのアドバイスや、おすすめのサービス・アプリを教えてくれました。
- スマートフォンのアルバム機能を使い、ジャンル分けして整理する
- 家族や友達との写真はグループLINE(ライン)のアルバムに入れて削除する
- SNSに投稿した写真を削除する
- メモ代わりのスクリーンショットの画像を削除する
写真整理に便利なサービス・アプリ
Googleフォト
写真や動画を管理できるクラウドサービス。こちらに保存した後、端末から写真を削除すれば容量の節約に。
※15GBまで無料
ALPACA〜アルパカとカメラロールの画像を
削除してアルバムを容量よく整理整頓
似たような写真を自動でリストアップするアプリ。残す写真を選ぶとほかの重複した写真を削除できます。
※iPhoneのみ対応、無料
Files by Google
写真、動画、音声などを整理・管理できるアプリ。スマートフォンの使用容量や、使っていないアプリも簡単に確認可能。
※Androidのみ対応、無料
LINEの「友だち」やトークも確認
LINEのデータも確認したいものの一つ。「友だち」やトーク履歴など、整理できるものがないかチェックしましょう。
- 「友だち」リスト
キャンペーン目当てで「友だち」に追加したままになっている公式アカウントなど、連絡が不要な場合はブロックまたは削除を。 - トークリスト
トークリストに並ぶトークを長押しすると「非表示」や「削除」を選べます。「非表示」だと履歴は残るため、再びメッセージをやり取りすれば過去のトークは見返せます。「削除」は完全にトーク履歴のデータが消えるため、不要な場合のみ選択を。 - トークルーム内の写真を整理
LINEで送り合った写真や動画は、たまるとデータ容量を圧迫します。不要な写真や動画は長押しして「削除」。
サブスクリプションサービスで
無駄遣いしているかも?
音楽、動画、雑誌などを、定額料金で一定期間利用するサブスクリプションサービス。見直すと、使っていないのに契約したまま利用料を払い続けているものがあるかもしれません。以下の方法で、契約中のサービスをチェック。
- 〈iPhoneの場合〉
「設定」を開き、一番上の名前をタップ。「サブスクリプション」をタップして確認を。 - 〈Androidの場合〉
「Google Playストア」を開き、右上のプロフィールアイコンをタップ。「お支払いと定期購入」を選択し、「定期購入」をタップして確認を。
※不要なサービスがあった場合はそのサービスをタップし、iPhoneは「サブスクリプションをキャンセルする」、Androidは「定期購入を解約」を選択
録画せず配信で見るという方法も
テレビ番組がリアルタイムで見られないときは、録画せずに配信サービスを利用しては。民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」など、パソコンやスマートフォンで無料で視聴できるサービスがあります。
※配信されない番組もあり
パスワードは使い回さずしっかり管理
何かにつけ必要なIDやパスワード。覚えられないからと使い回しをするのは危険です。各サイトごとに違うものを設定してきちんと管理しましょう。「私はノートを活用。サイト名、ID、メールアドレス、パスワードといった項目を手書きでまとめています」と程野さん。五十音順やアルファベット順にまとめられるアドレス(電話)帳を使うのも一つ。パスワードを管理できるアプリもあるので、自分の便利な方法を探してみて。
家族とも協力しながら無理せず楽しく
こうしたデジタル機器の整理はやらなきゃと思いながらも放置しがち。やる気を出すためのアドバイスも聞きました。
「『この日にする』と決めると余計に面倒になるかも。家事の合間などにゲーム感覚でやるのがいいかと思います。部屋の大掃除の途中でひと休みしたいとき、メールを消すといった単純作業をすると気分転換になりますよ」(程野さん)
家族がそろいやすい年末は、番組の録画整理にもいいタイミングです。
「一人で黙々とやるよりも、家族と一緒だと楽しみながら作業ができるのでは。写真の整理も思い出を振り返りながらできそうです。子どもが帰省してくるという人は、分からない操作方法があれば聞いてみても。
なお整理は必要ですが、大事なものを無理やり捨てることはしなくてOK。自分の心を大切に、デジタル機器を快適に使えるような環境を整えましょう」
教えてくれた人
整理収納サービス
「Vita Comoda」代表
ほど楽®IT整備サポーター・
整理収納アドバイザー
程野 由里子さん
(2022年12月3日号より)
最新の投稿
おすすめ情報
- カルチャー教室
- アローズ
- 求人特集
- 不動産特集
- 京都でかなえる家づくり
- 医院病院ナビ
- 高齢者向け住宅 大相談会
- バス・タクシードライバー就職相談会in京都
- きょうとみらい博