かけいぼ診断 1月22日号

2022年1月21日 

リビング編集部

ファイナンシャルプランナーが家計簿をチェック、家計のいろんな悩みにお答えします。
家計簿診断相談募集はこちら

教育資金として、ひとり6万円の貯蓄が目標。今の収支では、第2子分が工面できない。

大学進学までに、ひとり1200万円を目標に貯蓄しています。希望は、中学受験をして公立の中高一貫校、そして理系の大学へ。留学も想定。小学校から塾に入れるつもりです。現在は育休中で収入が下がり、毎月カツカツです。第2子分はどうすればいい?

夫33歳(会社員) 妻33歳(会社員/育休中) 子4歳・0歳

妻が育休中で世帯収入が減っているにもかかわらず、月10万円も貯蓄に回すことができており優秀な家計簿。ですが、不安は尽きないようです。

子どもの成長に伴い、生活費や教育費は増大していきます。そのため、毎月実行できる貯蓄の額は今がピーク。徐々に減少し、今後、子ども2人の大学進学費用として目標にしている月12万円の貯蓄を確保することは、難しい状況です。

では、大学は無理なのかというと、そういうわけではありません。最も費用のかかる私大理系の場合、教科書代や交通費などを含めて4年間で約850万円。留学費用は国によってかなり差があります。この全額を大学進学までに準備する必要はなく、在学時に収入から工面できない分を貯蓄しておけば十分です。

妻がいずれ通常勤務に復帰することを念頭に、給与の上昇なども踏まえて試算してみましょう。世帯収支が赤字になるのは、第1子が大学在学中の4年間のみで、総額300万円程度と見込まれます。子ども2人の進学時期が重ならないので、第2子の学費は、収入内でカバーできそう。留学費用のことも考え、第1子分650万円、第2子分350万円、合計1000万円が準備できればよしと考えてください。

車の買い替えや家の修繕の費用などの特別支出を考慮しても、第2子の大学卒業までに貯蓄残高が700万円を下回ることはないと思われます。

老後資金は、退職金やiDeCo、個人年金保険などで約3700万円が準備できそうです。住宅ローンは65歳で完済予定。となると、貯蓄は、教育資金と特別支出に使ってOK。貯蓄の一部を運用に回すのもいいでしょう。ただし、投資初心者は、勉強がてら少額から取り組むのがおすすめです。

ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹さん

(2022年1月22日号より)

かけいぼ診断相談募集!

本紙の人気コーナー「かけいぼ診断」では、読者の皆さんからの相談を募集中です。家計の悩みに、ファイナンシャルプランナーがプロの立場からアドバイスします。ご希望の方はこちら