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複数枚所持するクレジットカードの利用状況が把握できず、支払いのために積み立てを解約。家計の見直しにアドバイスを。
夫50歳(会社員) 妻50歳(主婦) 子20歳(大学生)
クレジットカードの利用がついつい増え、利用明細の確認が郵送の書面ではなくウェブサイトになると、気付いたときには口座残高が激減。こんな経験に肝を冷やしたことがある人は多いのではないでしょうか。
すでに、ご相談者は家計簿や家族全員の小遣い制導入、クレジットカードや銀行口座の整理といった対策を講じています。本当に必要な支出なのかをよく考え、クレジットカードと現金を使い分けることが大切です。
とはいえ、離れて暮らす親の分を含めた携帯電話代、本格的にスポーツに取り組む子どもに関連する支出なども家計を圧迫する要因に。仕方のない面はありますが、現状で早急な黒字化は簡単ではありません。
当面は、子どもの大学卒業までの2年間、月々の家計が赤字にならないことを目標にしましょう。家計管理の方向を練り直した今であれば、各費目を少しずつ節約することで実現できます。そして、賞与からの貯蓄を少しでも増やす工夫を。
3年後以降は、現在大学にかかっている費用を貯蓄に回すことで、年間100万円近い金額をためることが可能。更新型の生命保険料が厳しいとのことですが、必要となる保障額が減るため保険料も調整できそうです。まだまだ働ける期間が残っているので、年間100万円を貯蓄できれば老後資金の準備も間に合います。また、体調を崩して退職し新たに就活中という妻。想定外の状況に強い家計になるには、可能なら妻の収入にも期待したいところです。
夫が62歳まで続く住宅ローンに、繰り上げ返済の余裕はありません。定年の60歳以降も働くことが前提となるので、今のうちから知識のレベルアップや体力づくりを心がけましょう。
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一 さん
(2021年3月13日号より)
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