【コレ読んで!】食べる(月刊たくさんのふしぎ2024年1月号)

2024年1月26日 

リビング編集部

京都の書店員やカフェ店主がおすすめの本を紹介。
すてきな一冊に出あえそう!

食べる(月刊たくさんのふしぎ2024年1月号)
藤原辰史(文)/ スケラッコ(絵) 福音館書店(770円)

食べることの楽しさや喜びが詰まった一冊

農業史研究者の藤原辰史さんとイラストレーターのスケラッコさん、京都で活躍するふたりによる〝絵本〞。小学生向け科学雑誌の1月号だ。

食卓に並ぶ食べ物は作り育てる人、運ぶ人、料理する人、さまざまな人の手を介してやってくる。「食べることはお祭りだ」という藤原さんの文章は地理、歴史、環境、ミクロの世界から自分のからだや記憶、命のことまであらゆる世界の入り口になる。スケラッコさんの絵がにぎやかに好奇心の窓を開けてくれる。

本を読むだけでは味や香りを感じることはできないが、食べることの楽しさや喜びを感じることはできる。大人も子どもも大きく口をあけて味わいたい一冊だ。

■本の紹介者
開風社 待賢ブックセンター
鳥居貴彦さん
 
http://kaifusha-books.com/taiken/

(2024年1月27日号より)