子どもの習いごとと付き合っていく上で、大人が心得ておきたいことを、教育とマネーの2面から専門家に聞きました。
「教育産業の発展とともに、習いごとの選択肢も豊富になっています。実際は、水泳や英会話など学校教育をフォローする内容の習いごとの人気が高いようです。また、放課後に子どもがのびのび過ごせる場が減ってきているため、大人の目が届き子どもが楽しめる場を、親も子どもも求めているのでは。
最近の子どもたちは失敗を恐れる傾向が強いのではと危ぶんでいます。痛みから学ぶことはきっとあるので、幼稚園や学校以外で同年代の子どもと交わったり、競争できる場は貴重ではないでしょうか。ただし、子どもにとって目的がわからずに習いごとを続けるのはとても苦痛。親子間でその意味を確認しながらおけいこを楽しんでほしいと思います」
「習いごとの費用は教育費の一部。習いごとがさかんなのはキッズ期ですが、教育費全体から見るとピークは高校や大学といった後半に。ですから、長期的な目線で、いつ頃どんなお金がいくら必要になるのかを見通すことが大事です。特に学校教育費が低い小学生の時期は、将来への貯蓄をするチャンスなのですよ。
また、限られた家計から習いごと費用を捻出(ねんしゅつ)しようとすると、食費やお小遣いを削りがち。我慢ばかりではストレスがたまるのでNGです。重要なのは、家族みんなの満足度を高めるための家計バランス。家計を見直すなら、面倒でも一度見直すと効果の高い保険や通信費などの固定費に注目して」