子供のころから花が身近にある環境だったからか何となくご縁を感じ、池坊さんの華道展でボランティア活動をさせていただいたことがあります。その時入館した池坊ビル3階にある「いけばな資料館」の展示を、もう一度観ようと行ってきました。
展示でたどるいけばなの歴史
「春のいけばな展」と秋の「旧七夕会池坊全国華道展」の時には、池坊ビル内で見ごたえのあるいけばなの展示や「いけばな資料館」も公開されますが、それ以外の期間は「いけばな資料館」のみの入館可能。見学は予約制なので、池坊さんのホームページから、希望の日時などを指定して申し込みました。
見学当日は、1階受付にて確認を済ませるとすぐに、3階「いけばな資料館」に向かうことができました。
3階エレベーターを降りた資料館入口前には、六角堂境内発掘調査での出土品ほか六角堂境内の模型もあり、建物の位置関係がよくわかります。
いつも六角堂からビル群を見上げていたので、模型で見るとなんだか新鮮。六角通を挟んで向かい側に、鐘桜(しょうろう)堂もありますね。
資料館は、入ってすぐ右手のほうに順に進むと、いけばなの歴史をたどってゆけるような展示になっていました。
いけばな資料館のある池坊ビルの東隣には、聖徳太子が創建したといわれる、紫雲山頂法寺―「六角堂」があり、歴代の住職は、聖徳太子が沐浴した池のほとりに住坊を構えたことから、池坊とよばれるようになったそうで、寺院の住職と家元を兼ねるのが池坊の特徴というのも初めて知りました。
常緑樹を神の依代(よりしろ…神霊が寄りつくもの)ととらえたことや、仏前に花を供えた仏前供花(くげ)が華道の始まりの様で、その後いけばなが貴族・皇族に、江戸時代は庶民にまで広がり、現代へ脈々と受け継がれてきたとか。
様々な資料に、花が生けられている様子が残っているのも面白いですね。
今期の展示の中に、「薩摩藩士毛利作右衛門のいけばな人生」「京都博覧会と池坊」二つの特集があったのですが、私が面白いと感じたのは、京都博覧会に飾られたいけばなの記録や入場札などでした。
岡崎界隈で開催された京都博覧会、京都に残る資料を様々な場所で目にするたびに、「当時はどんなだったのか私も観てみたかった」と思うので興味深いです。
8階ショップや展望エレベーターにも行ってみました
資料館を見終え、8階のショップ(日本華道社 売店)に行ってみました。いけばな用品がたくさん揃うショップは一般の方も予約なしで利用することができ、専門的な道具からカジュアルにいけばなを楽しめる道具までたくさん揃っていましたよ。
1階へ戻りロビーから六角堂側に出て、六角堂が見下ろせるという、敷地内のテナントビル―WEST18のエレベーターに乗りました。
自由に利用することができる展望エレベーターからの眺めも楽しみましたよ。六角堂の六角形の屋根がよく見えますね。
今回は資料展の見学だったのでいけばな作品はありませんでしたが、華道展の時には、広いビル内にいけばなの大作が並び、花の芸術を満喫できます。2023年3月24日(金)~27日(月)に開催される『春のいけばな展』が楽しみになってきました。
※館内は、許可を得て撮影しています。
いけばな資料館
京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町248 池坊ビル
https://www.ikenobo.jp/rokkakudo/highlight/ikebana.html
開館時間等はHPから確認を
8階ショップ(日本華道社 売店)
https://www.nihonkadosha.com/shop/
営業時間等はHPから確認を
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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