遠足気分で工場見学。「サントリー」のビール工場

WEBフレンド

トモリロプロフィール
2022年11月30日 

秋晴れのある日、長岡京市にある「サントリー 〈天然水のビール工場〉 京都」の工場見学に行って来ました。天然水から「プレミアムモルツ」というビールを作っている工場です。

事前にWEBで予約し、当日は阪急電車の西山天王山駅から出ているシャトルバスを利用しました。工場見学なんて小学校の社会見学以来です。シャトルバスに乗り込んだ時から遠足気分で、好奇心のスイッチがグイーンと上がるのを感じながら工場へ向かいました。

観光みたいに楽しめる工場見学

私が予約したのは、案内係さんと一緒にビールの製造工程を見学して、できたてビールの試飲もできる「ガイドツアー」という見学コース(約70分)です。料金は、なんと無料!

工場に着いた時の第一印象は「きれい!」でした。工場の建物も美しいし、最初に案内された待合スペースもホテルみたいな佇まい。案内係さんも私たち見学者をゲストとして扱ってくださって、まるで観光旅行みたいな雰囲気の中、見学ツアーが始まりました。

目の前の白いスタイリッシュな建物がビール工場です。建物の左側に並ぶ巨大な円柱はビールのタンク!このタンクいっぱいにできたてのビールが入っているのです。すごい量に驚きました。

この工場で造られたビールは主に西日本に出荷されるそうです。

建物に入ったとたん、かぐわしい香りが漂ってきました。香ばしくて、甘くて、どこかで嗅いだことがあるような、おいしそうな香りです。これがビールの香りなのかな?

いっそう強くなる香りに包まれながら、最初のコーナーではビールの成り立ちをざっくりと説明してもらいます。

そして案内されたのが、巨大なドーム型の機械がたくさん並ぶエリア。室内はすごくあたたかくて、先ほどの香りが立ち込めていました。加熱した天然水に麦芽を加えて、さらにホップを加えるという、ビールの仕込みが行われているエリアでした。おいしい香りは、この工程で出るものだったのですね。

仕込槽ののぞき窓がちょうど私の顔くらいの高さ。のぞいてみると、槽の中は見えているよりもずっと深くて、その巨大さに驚きました。

私が一番感動したのは、ホップを入れるタイミングが醸造家さんたちの感覚で決められるということ。槽の中の麦の様子や気候などに合わせてホップを入れるのだそうです。

こんな大きな工場で大量に作られているのに、一番重要なところは人間の感覚や経験、勘がものを言うんですね。すごいなあ。

通路にもかわいいイラスト図解が。アトラクション感覚で楽しく見学できました。

仕込んだビールは、発酵、貯酒、という工程を経て、ろ過されてパッケージングされます。その流れにそって、ガラス越しに工程を見学しました。

スクリーンの映像から文字が飛び出して隣のスクリーンに映っていく楽しい説明コーナー。
おお~!と思わず声をあげてしまった、私の中にある工場のイメージ通りのエリア。

各工程のエリアには人が誰もいませんが、すべて無人でコントロールされているのだそうです。

缶にビールを詰めるパッケージングの機械。

麦からおなじみの缶ビールになるところまで見届けた所で、工場見学は終了試飲会場までバスに乗って場内を移動します。

バスの窓から使用済みの業務用ビール樽の山が見えました。この樽はリユースされ、長ければ25年も使用されるとのこと。

お店みたいな会場で、たっぷり試飲

試飲会場のテーブルにはテイスティングシートなるものがセットされていました。3種類のプレミアムモルツを飲み比べ、お気に入りを選び、最後にそのお気に入りをたっぷり味わうという趣向です。

写真には写っていませんが、軽いおつまみと一緒にビールをいただきます。

テーブルに着くやいなや見事な泡を冠したビールが運ばれてきました。テイスティングの前に、まずはお疲れ様の1杯!グイっといきたいところですが、テーブルに置かれたホップと麦芽が気になります。

初めましてホップさん。今回は香りだけでしたが、いつかはホップも味わってみたいです。

ビールの前に麦芽を一つまみ試食しました。香ばしい。そして甘みがある。ポリポリとナッツみたいに食べられて、おいしい!ホップは香りだけでしたが、とても繊細な香りで、ハーブのような印象でした。

案内係さんの「飲む前に、ぜひ泡をペロっとなめてみてください」とのお言葉通り、まず泡だけなめてみました。とてもなめらかでふわっふわの泡。ほんのり甘くて良い香りがしましたよ。

教えてもらった通りにテイスティングのまねごとをしてみました。すると、同じプレミアムモルツでも、三者三様で個性が全く違うことがわかっておもしろかったです。

私がお気に入りに選んだのは、「マスターズドリーム」という無ろ過のビール。香りが良くて、深みがあってとてもおいしかったです。

マスターズドリーム

試飲と言っても大きめグラスにしっかり3杯分くらいのビールが提供されます。あまりお酒が強くない私は、時間内に飲み切れず半分くらい残してしまったほどです。
ちなみに、アルコールが飲めない人のためにソフトドリンクも用意されていましたよ。

館内にはショップもあって、ここでしか販売されていない品物なども販売されていました。

試飲のあと一息ついたところで、またシャトルバスに乗り込んで工場を後にしました。帰りはJRの長岡京駅までバスに乗車。最初から最後まで至れり尽くせりの工場見学でした。ああ楽しかった。ありがとうございました。

サントリー〈天然水のビール工場〉京都

京都府長岡京市調子3-1-1
TEL:075(952)2020
https://www.suntory.co.jp/factory/kyoto/
営業時間や予約方法等はHPから確認を

プロフィール

トモリロ

在住エリア:京都市右京区
メインテーマ:野菜作り/食文化
京都生まれの京都育ち。外国人の夫と二人で小さな飲食店を営んでいます。趣味は、畑。美山に通って有機野菜を作っています。
畑には誰かに聞いてほしくなる発見がいっぱい。そんな畑ばなしや、食にまつわるアレコレを中心に発信します。