美術館や博物館を多く回っていると、わからないながらも美術品の魅力に気付くようになり、焼き物の中でも、特にユニークな形や素朴なデザインが目を引く「織部焼」に、愛着を感じるようになりました。
「織部焼」は、天下一の茶人として活躍した千利休の弟子・古田織部によって広まった焼き物です。武将茶人であった古田織部は、千利休の亡き後、豊臣家滅亡までの25年間、茶の湯を継承発展させたのだそうです。
京都市内で出土した「織部焼」などを展示する「古田織部美術館」があると聞きつけ、行ってきました。
地下鉄北山駅4番出口から徒歩約3分、植物園の北側にあるビルに「古田織部美術館」はあります。入り口は、北山通に面したビルの、向かって左側です。
ドアから入ってすぐの受け付けで、チケットを買って資料も頂きました。
展示室は、そこから螺旋階段で地下へと進むのですが、途中、俳優さん方のサインが並んでいてちょっとワクワク。色紙には、戦国武将風の俳優さんのお写真があったので、時代劇の時代背景を知るために来館されていたのかもしれませんね。
地階へ降りると坪庭があり、その向かいが展示室入口になっていました。
展示室は一室なのですが、約80点もの展示品が間隔を空けずに並んでいるので、本当に見ごたえがありました。企画展「発掘品から見る 志野・織部焼ランキング」が開催中で、志野焼・織部焼から選りすぐりの品20点を中心とした焼き物など、出土品が展示されていました。(2022年6月12日まで)
展示室の奥の部屋に古田織部についての映像があるので、展示を観るにあたって予備知識を得ると、見どころがわかってよいと思いました。
古田織部が好んだ「焼きそこない」とも呼ばれたユニークで独創的な形は、ろくろで形を作ってからつぶすように形を作っていると知り、驚きました。敢えて他に類を見ないオリジナルのデザインを作ったアーティスト。だからこそ、現代でも評価され人気があるのですね。
私は形の整った焼き物ももちろん好きなのですが、少しいびつな形の織部焼は料理を盛り付けるのをイメージしつつ鑑賞します。生活の中に溶け込みそうな温かみのある器なので、例えばコーヒーを注ぐと、手に馴染んでホッとするような気がするのです。
いつも、芸術品を身近に引きつけて鑑賞するのもまた一興かな?と、思いつつ美術館巡りをしています。
※展示室内は許可を得て撮影しています。
古田織部美術館
京都市北区上賀茂桜井町107-2 地下1階
TEL:075(707)1800
https://www.furutaoribe-museum.com/
営業時間等はHPから確認を
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
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