年に数回は通うお気に入りの「京都府立堂本印象美術館」で「生誕130年 堂本印象」の企画展に行ってきました。
堂本印象さんは京都のお寺の襖(ふすま)絵なども多く手掛けられている、京都ゆかりの画家です。
秋晴れの空をバックに、輝くように建っているこの美術館は、印象さん自身がデザインされた建物だそうです。この煌びやかな建物が1966年に開館した当時、人々はその斬新さにさぞや驚いたでしょうね。今でも古臭さを全く感じない建物、彼自身が関わった美術館細部のデザイン画も残っていて、印象さんの作品に対するこだわりを知る貴重なものだなと思います。
美術館のネームプレートの文字もご自身の筆によるので、ファンにとっては、入館前から美術鑑賞が始まってうきうきするのです。
次に入り口へと進むと、さらに様々な作品が来館者を迎えてくれます。
入り口前ポーチの太いグレーの柱は、レリーフ作品でしょうか?かなり大きな4本の柱すべてに、模様があり遺跡のようです。
そして、ドアを開けようとすれば、ドアの取手の中に全て柄違いの絵が描かれ、大きな取手一つ一つがまるで額に入った絵画作品の様でなんとも豪華。
ドアのガラスにも金色の絵が描かれ、階段手すりについた金属の装飾類は個性的なフォルム。印象さんは彫金デザインまで手がけていらっしゃるのかと、驚かされます。
更に、入り口のガラス扉の上は小さめの緞帳(どんちょう)が飾られ、階段を上がり受付に向かうと、そこにはガラス装飾作品。
ちりばめられたオブジェも額に入った絵も、手すりも、取手も壁も、目に入るものすべてが印象作品で埋め尽くされていて圧倒されます。
それにしても…絵画、書、彫刻(館内に木彫の椅子の作品があります)、さまざまなデザイン…印象さんは、どれだけ多才な方なのでしょうか?個性的なフォルムの彫金も素敵だし、デザインの色彩は独特だし、書の文字は味があるし、館内で存分にその才能を知ることができるのでした。
今回の企画展では、2年ほど前に行われた来館者の人気投票による上位10作品を中心に、写実的な作品から、仏教画、抽象画作品まで展示されていました。そういえば、2年前に私も投票したので、順位に納得したり驚いたりしながら、あらためて、絵画でも幅広い才能のあった印象さんに驚かされるのでした。
鑑賞を終えて、庭に出て一休み。館内には、木彫の個性豊かな椅子の作品も展示されていたのですが、庭の椅子は彫金作品で、こちらは座ることもできました。
ユニークで、一つとして同じものがない椅子の中から、自分で好きな椅子を選んで腰かけるとちょっぴり嬉しいような気持ちになりました。
抽象的なオブジェの椅子ですが、グリーンの中でも、不思議と違和感がない気がします。
堂本印象美術館の3階窓からは、印象さんのアトリエ兼住居だったお宅が見下ろせます。館内には作品のほか、生前使用されていた画材なども展示されていて、堂本印象さんの魅力を余すところなく楽しめました。
様々な作品に出会える美術館で芸術の秋を楽しむのも素敵ですね。
京都府立堂本印象美術館
京都市北区平野上柳町26-3
TEL:075(463)0007
https://insho-domoto.com/
※営業時間等はHPから確認を
プロフィール
大好チヨ子
在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。
最新の投稿
おすすめ情報
- カルチャー教室
- アローズ
- 求人特集
- 不動産特集
- 京都でかなえる家づくり
- 医院病院ナビ
- 高齢者向け住宅 大相談会
- バス・タクシードライバー就職相談会in京都
- きょうとみらい博