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作品鑑賞を楽しめる様々な工夫が心憎い「福田美術館」

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大好チヨ子

プロフィール

2021年9月8日 

2019年10月に「福田美術館」がオープンしたとき、博物館ボランティア仲間内で衝撃が走りました。「なんと、館内で作品撮影OKの美術館ができた!」
最近こそ撮影可能な作品展も増えましたが、当時はかなり珍しいことでした。

そんな「福田美術館」で、若冲と同時代の画家たちの企画展「京のファンタジスタ」を鑑賞してきました。

渡月橋からも見える、橋から3分ほどのところにあります

ギャラリー内に入ると、作品をより美しく鑑賞できるようにこだわったガラスの効果が発揮されていて感激です。ガラスの継ぎ目が少ないので、大きな作品も余計な縦線が邪魔をしない」「外からの映り込みで作品が見えづらくないよう、透過率の高いガラスが使われているため、ガラス越しなのをあまり意識せず鑑賞できました。作品とガラスの距離も近く、絵を間近に鑑賞できて満足度が高まります。

間に余計なガラスの継ぎ目がなく、光の反射もない
奥行きが浅く作品が間近に迫る

作品それぞれのキャプションも、堅苦しい説明だけでなくユーモラスな表現があり、鑑賞する時に緩急の変化があって楽しめました。

「こう見えて亀なんです」の説明に「え?そうなの」と心で返したり…

さらに、こちらの美術館内から嵐山の四季折々の風景が見えるのも楽しみの一つです。作品を鑑賞するギャラリー1・2・3は独立しているので、少し薄暗い室内で作品鑑賞した後、次の部屋へは、自然の光と庭の緑が降り注ぐ廊下に出て移動しました。展示会場は作品保護のため薄暗いことが多く、目を凝らして集中して鑑賞していると時として肩が凝りますが、一旦光と緑で目を休めて鑑賞できるのはリラックスできてとても良いですね。

ギャラリー1・2は左手側、右手側に大堰川があり、渡月橋が見える

ギャラリー1・2は作品が並ぶ展示ですが、少し離れたギャラリー3では、展示内容がかなりユニークでした。

南宗画士の岡原大華さんの筆による、若冲や与謝蕪村らそれぞれの画家のタッチをまねて描いた絵と、その特徴や描き方の解説が添えられていたり…。

勢いのある若冲の鶏の尾羽、ゆっくり描かないと色が出ないらしい

今回展示されている京都画壇の画家たちの住まいを、京都の地図で示したり、それぞれの生い立ちを比較し、お互いの仲の良し悪しを〇△✖の表でまとめていて、単に絵の鑑賞で終わらず、古の画家たちを身近に惹き付けてとらえることができて面白かったです。

以前来館したときも、ギャラリー3は少し違った角度から企画のテーマに迫っていたので、遊び心のあるコーナーになっているのかもしれません。

資料からそれぞれの自宅場所を推測
経済環境やパトロンなど、互いの仲は手紙などから考察

今回、作品目録に記載の「音声ガイド」に気付き利用してみました。作品の解説を、自分のスマホで聞くことができるサービスが無料で利用できるとは、便利でお得ですね。スマホやイヤホンがない場合は、レンタル可能。展示されていた全作品の説明があったので、解説を聞きながら作品の鑑賞に没頭できました。

レンタルの場合は、1,000円保証金を預けての利用(後で戻ってきます)

館内での写真撮影は確かにOKでした(フラッシュ禁止)。ただし、よりよく作品が鑑賞できるように工夫されていたので、私にとっては、実物をゆっくりと自分の目で鑑賞できる点こそが一番のおすすめポイントでした。

また「100年続く美術館になること」が美術館の目指されている夢だと知りました。今に残る貴重な美術品や文化を、100年もの間、変化する時代や人に合わせてどんなふうに公開されてゆくのだろう、と今後の作品展も楽しみな美術館です。

※作品によっては、写真撮影ができないものもあります

福田美術館

京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
TEL:075(863)0606
https://fukuda-art-museum.jp/
開館時間等はHPから確認を

プロフィール

大好チヨ子

在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。

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