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昔の京都の文化や暮らしを、出土品から学べる「京都市考古資料館」

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大好チヨ子プロフィール
2021年11月9日 

平安時代に都のあった京都の地中には、歴史的な遺物が多く眠り、発掘調査によってさまざまな出土品が見つかっています。
そんな出土品や発掘調査の資料が分かりやすく展示されている「京都市考古資料館」に久しぶりに行ってきました。

「京都市考古資料館」は、今出川大宮バス停のすぐ目の前にある、歴史の重みを感じる建物です。

1階で入館受付を済ませて常設展示のある2階へ進むと、階段の踊り場の壁に2階常設展の展示品紹介映像が映されていました。ちょっぴりユーモラスな解説が面白かったので、思わず立ち止まって見入ってしまいました。

子どもたちにもわかりやすい解説

そして、2階のフロアを順路に沿って進むと、縄文時代の土器や石器・矢じりなどから、次第に、土師器、装飾品、釉薬(ゆうやく)を使った陶器、絵付けをするようになった焼き物…というように、時代が進むにしたがって、人々が作り使った道具が変化した様子を見ることができました。
まるで、短時間でタイムトラベルした気分!

発掘では、地層の1枚1枚をはがして掘り進めるごとに、その時代の出土品が現れるそう。実物を剥ぎ取った地層と、各地層から見つかった出土品が並べられていました。発掘の様子をイメージしやすい展示があり、面白いと思いました。

一番下に最も古い地層と出土品があり、上に行くほど時代が新しくなる

1階の展示室で「平安京をつくる・たもつ」という、特別展示も行われていました(2021年11月21日まで)。特別展示は、年に数回あるようです。

この展示は、平安京を造営した当時の様子やその後の改造・修理について、様々な出土品から読み解き説明されていました。

「大規模な造営などのため多量に瓦を必要とし、物流に便利なように河川に沿って瓦窯が多く造られた。けれど造営が終わると、今度は修復のための窯だけが残った」…など、出土した瓦でそんなことが分かってゆくのかと、目を見張る展示でした。

平安京周辺の窯で瓦を焼いていたらしい
窯が変わっても、同じデザインの型を引き継いだので瓦のデザインはほとんど変わらなかったらしい

館内では、出土品と合わせて発掘現場の写真も添えられていて、どのような状態で発掘されたのかを垣間見ることができました。

今回の展示コーナーでは、ちょっとしたお楽しみもありました。クイズがあり、正解すると、なんと素敵なクリアファイルがいただけたのでした。

さらに、こちらの資料館でのお楽しみはまだまだあります。発掘調査で分かった「文化財と遺跡を歩く」ためのカラーの素晴らしい地図がいただけます。(数量制限あり)この散策マップを使って、歴史散歩をするのも楽しそうなので、今回は、歩きやすそうなコースのマップを頂いてきました。

何度か通ってコレクションしています

実は、社会科も歴史も大の苦手な私。でも、資料を読むだけでなくこうやって実物を目の当たりにすると、古から現代まで人々が生活してきた息吹を感じ、文化が発展して今日があるのが実感としてとらえられ、考古学にロマンを感じるのでした。おかげで、しみじみと良い時間を過ごせました。

京都市考古資料館

京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町265-1
TEL:075(432)3245
https://www.kyoto-arc.or.jp/museum/
※営業時間等はHPから確認を

プロフィール

大好チヨ子

在住エリア:京都市西京区
メインテーマ:博物館などのアートイベント/パン屋さん
子育てを終えて、ようやく京都歩きを楽しめるようになりました。知識がない私でも「楽しい!美味しい!美しい!面白い!」と感じたり「知っていたらお得」な情報をゆる~く伝えてゆきたいです。趣味はドラム演奏と、博物館ボランティア。