保険適用の「サイレントマニュピレーション」という方法も
「肩が痛くて腕を上げることができない」と悩んでいませんか。
「中高年世代であれば、その痛みは〝四十肩〟〝五十肩〟かもしれません」とは、「なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック」の院長・樋口直彦先生。「どちらも、症状に大きな違いはなく、男女比もそれほど差はありません」
同クリニックでは、この症状の治療に「サイレントマニュピレーション」を行っています。麻酔下関節授動術と呼ばれる保険適用の治療法で、〝切開しない手術〟として注目されているそう。治療の流れを聞きました。
「ベッドに寝た状態で施術します。まずエコーで確認しながら、肩関節周囲に麻酔薬を投与。麻酔が効いたことを確認したのち、腕を上下左右にゆっくりと動かしながら、固まった肩関節がスムーズに動き、可動域が広がるよう調整します。30分ほどで終了です」
施術が終われば帰宅できますが、麻酔がきれるまでは2~4時間かかるとのこと。
「治療は一度で済むことがほとんどのため、早い改善が見込めます。翌日以降は当院の理学療法士によるリハビリを開始。筋肉の柔軟性の向上や可動域の拡大のために、このリハビリがとても重要なんですよ」
ただ、施術が難しいケースもあると樋口先生。
「骨折のリスクが高い80歳以上の女性、骨粗しょう症で骨折の既往がある人、局所麻酔にアレルギーがある人、慢性の呼吸器疾患がある人などです。個々の状況をみながら判断します」
施術可能時期は、痛みが強い炎症期を過ぎた凍結期。肩や腕の動きが悪くなってきたころです。
「リハビリをしてもうまく動かない、よくならない場合に施術をおすすめしています。まずは、サイレントマニュピレーションを受けられるか、また必要かについて、ご相談ください」
痛みを我慢していた人は、この施術を検討してみませんか。
〈問い合わせ〉
なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック
京都市右京区西院高山寺町13 西院阪急ビル3階(阪急「西院」駅すぐ)
TEL:075(950)5839
午前10時~午後1時30分・午後3時~7時、日祝休
(2024年2月3日号より)
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