みんなの〝やってみたい〟を実践できる場を作ろうと活動している団体、「Minami Living Lab(ミナミリビングラボ)」。その取り組みを取材しました。
撮影/山﨑晃治
京都市南区在住で、子育て中の安尾香奈さんと中嶋珠生(たまき)さんが昨年9月に立ち上げた「Minami Living Lab」。地元工務店のイベントスペースを借り、月5日ほど「オープンデイ」として開放しています。用意するのは、活動に共感する人々から寄付された木の廃材や絵の具など。これらを使い、誰でも好きに創作を楽しめる場所を作っています(参加費1回500円)。
こちらでは、さまざまなワークショップも開催。昨年12月の「リース作り」(参加費1人3000円)を訪れてみると、子どもを連れたお母さんなど5組が参加していました。会場の作業台にはユーカリや杉、ドライハーブなどの素材がずらり。講師は代表の安尾さんです。
「材料はすべて普段は捨てられているもの。林業に従事する友人から安価で譲ってもらいました。リースとして再生することで、〝アップサイクル〟を日常に取り入れるきっかけになれば」
作業に取りかかると、参加者の間では子育てのこと、学校のことと会話がはずみます。リフレッシュするひとときを過ごし、できあがったリースを手にみんな笑顔で帰っていきました。
「多忙なお母さんたちは自分の時間が取れず、好きなことややりたいことを見失っている場合も。オープンデイもワークショップも、楽しく手を動かしながらほかの人と話すことで、それに気づける場になればと思います」と安尾さん。
実際、オープンデイの参加者から「看板作り」「石けん作り」のワークショップにチャレンジしたいという声が上がり、それぞれ開催につながったといいます。
子どもたちの考える力をはぐくむ活動も
もう一つの活動が、子どもたちの〝やってみたい〟をかなえる「ゼロから考える商店」です。商品の内容から製作、販売の仕方まですべてを子どもたちが考えるというもの。昨秋開催の「東寺道マルシェ」では、有料のくじで手作りのアクセサリーやグッズが当たるという店「くじ引きハンドメイド」を企画して、参加しました。
「子どもたちにはなるべくたくさんの体験をさせてあげたい」と中嶋さん。「ほかの人と交渉したりぶつかったりする中で、自分はどうしたいかを決める力を身につけてほしいです」。次の出店に向けた活動を2月から開始予定とか。同時に、大人が運営する“商店”も企画中。
「当団体の活動には性別や年齢問わず誰でも参加可能です。一歩踏み出したい人をサポートできれば」とふたり。
問い合わせはメール=minami.livinglab.kyoto@gmail.com=で。ワークショップの参加募集やオープンデイの日時など詳細はInstagram(インスタグラム)から。
<Instagram>
https://www.instagram.com/minami_livinglab_kyoto/
(2024年1月20日号より)
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