置いている物や置き方など、使う人それぞれのこだわりが見られる机。読者にアンケートを実施して、家にある机の上のこだわりを教えてもらいました。自身を振り返るきっかけや、使い方のヒントに。
※2023年6月にリビング読者にアンケート。有効回答数102
自分や家族のルールで快適に使えるように
仕事や趣味で使うデスク、子どもの机、ダイニングやリビングのテーブルなど。家にはさまざまな用途の机があります。
「子どもが勉強中に自分の机で夜食を食べる際、いったん勉強道具は全て片付けてから食事しているみたい」(MKさん)とマイルールがあったり、「ダイニングテーブルのクロスを、行事や記念日ごとに変えて、季節に合った色や誕生日の家族の好きな色にしています」(MNさん)と、快適に使うための工夫をしていたり。読者のこだわりの机の上を紹介します。
裁縫もメイクも。一台で多目的に
TRさん個人の机は、元々家族4人で使っていた広めのダイニングテーブル。「子どもが独立して、大きな机はいらないなと自室に持ってきました。右側にミシン、裁縫箱、その奥にパソコンとプリンターを常に置いて。メイクもここでしています」。暑さ対策の扇風機やBGMを流すスピーカーも一台の上に。「ミシンなど出しっ放しにしておかないと裁縫などもやる気が出ないので(笑)。すぐ作業できるのは良いですね」
一日の始まりと終わりは花だけに
「一日が終わるころ、リビングのテーブルは、お花だけに。日中は、子どもが勉強などに使うので散らかりますが、それらは全て夜に片付けてお花を置き、翌朝もお花だけで始められるようにしています」とOMさん。花を置くようになったきっかけは、母の気遣いだといいます。「離婚して母が手伝いに来てくれたとき、花をテーブルに置いて帰ってくれて。花って良いなと元気づけられたんです」。それから机の上に花を欠かさず、家族の癒やしになっているといいます。毎月花が届くサービスを、子どもたちが母の日にプレゼントしてくれたこともあるそうです。
スッキリさせたい派の工夫もさまざま
読者アンケートでは、机の上に「何も置かない」「不要な物を置かないように気を付けている」という意見も多く集まりました。
「リビングのテーブルに、筆記用具やティッシュなど必要な物以外は置きっ放しにしない」(UAさん)。「リモコンや薬など、日常生活に必要なアイテムを、ダイニングテーブルの手が伸ばせる位置に置いて、必ずそこに戻すように意識しています」(HMさん)
机の上をスッキリとさせる、さまざまな工夫を見せてもらいました。
ケースに入れてひとまとめに
ダイニングテーブルの一角に、まとめて置かれた調味料などの小物。「なるべく物は置きたくないので、必要最低限の薬や調味料、文房具だけ選んでいます」とIYさん。「片付けるのが得意ではないので、ケースにひとまとめにして。調味料は同じ形、同じサイズの小瓶に詰め替えて置いています」。見た目に統一感がありますね。
机の上は何も置かず中にすっぽりと収納
「以前は読みかけの新聞や雑誌など、ついいろんな物を置きがちで、ずっと何とかしたいと思っていたんです」。そう話すTKさんが手に入れたのは、収納できる机でした。「写真手前が引き出しになっていて、ここに頻繁に使うティッシュや眼鏡を入れています。また、写真奥のスペースは、机部分が上に開いて収納できるように。普段あまり使わない物はそこに入れて、収納場所を使い分けています」
物がいっぱいでも使い勝手良し
一見、物がいっぱい載っているように見えても、使っている本人には使い勝手が良い場合も。
「見た目はぐちゃぐちゃですが、いずれ捨てる物と近々必要になる物を置く場所によって、きちんと分類しています」(AYさん)。中には、「散らかっているようですが、それが落ち着くんですよね」(MYさん)という声も。快適さは人それぞれですね。
物がある中でも整理できている、という読者の机を紹介します。
どこに何があるか把握できています
机といえば、自宅にある夫の仕事机が思い浮かんだというSYさん。「雑然としていますが、必要な物が全て手の届く範囲に収められているんですよね。伝票や書類などもどこに何があるか、夫はきちんと把握していて。出張先からの電話で『〇〇に入っているこの伝票を見て』と言われて、探せばすぐに見つけられるので、すごいなと思います」
読者へのアンケートでは、子どもの机もいくつか集まりました。そのうちの一つをピックアップ。また、発達心理学の専門家に、子どもにとっての机について話を聞きました。
お気に入りの物でやる気アップ?
小学3年生のSSくんの机の上には、大好きなブロック玩具で作った力作がずらり。「机で作品を作って、そのまま飾っているようです」と父親のSNさん。向かって右側の〝ブロックなし地帯〟が勉強スペースと言いますが…。「息子は作品を飾ることで勉強もはかどると言いますが、右側の足元には引き出しがあって座りづらいからどうなのかなと(笑)」。専ら〝ブロック机〟になっているようですが、作品作りで集中力も鍛えられそうですね。
個人のスペースとして尊重を
「子どもの机は、家庭の中にある独立したスペース」と話してくれたのは、京都光華女子大学健康科学部心理学科准教授の大谷多加志さん。「初めて勉強机を与えられるのは、小学校入学時が多いですよね。部屋は兄弟共有などで個室はなくても、机は自分だけの空間。大事な物や秘密にしたい物を置いたり入れたり、そこには子どもなりのルールがあるはずです。勝手に整理したり触ったりしないで、子どもの机が気になる場合も『中を開けて見て良い?』と確認するなど、個人のスペースであることを尊重してあげたいですね」
( 教えてくれたのは )
京都光華女子大学
健康科学部心理学科
准教授
大谷 多加志さん
(2023年8月19日号より)
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