食卓を包む磯の香り、お皿から波音が聞こえてきそう—。そんな夏にぴったりの料理をプロが教えてくれました。自宅で海気分を味わって。
撮影/鈴木誠一、ほか
鱧とアサリのサルサヴェルデ
アサリが豊かに香るソース 夏の風物詩をフレンチで
京の夏の味覚・ハモに、〝サルサヴェルデ=緑のソース〟が映える華やかな一品。
「イタリアンパセリの鮮やかな色とフレッシュな味わいが特徴のソース。丁寧に取ったアサリのだしを加えることで、香りと味に深みが出るんですよ」とは中塚さん。
冷めてもおいしくいただけるそう。だしを取った残りのアサリは、パスタなどに活用を。
■材料(2人分)
- ハモ(刺し身用、または湯引きしたもの)300g
- アサリ300g
- ワカメ(戻したもの)20g
- パプリカ(赤・黄)各30g
- イタリアンパセリ(飾り用) 適量
- 【A】アサリだし用
白ワイン20cc、水250cc - 【B】ソース用
刻みニンニク3g、薄力粉10g、イタリアンパセリ2g、オリーブオイル10cc、レモン汁適量 - 【C】アサリ酒蒸し用
白ワイン、タイム(あれば)各適量
■作り方
- ハモは3~4cmに切り、刺し身用の場合は塩水で湯引きする
- パプリカは小さなダイスに切り、沸騰した水に塩を加え湯通しする
- アサリ200g分を鍋に入れ、【A】を加えて火にかける。沸騰したらアクを取りながら弱火で20分ゆで、キッチンペーパーなどでこしてだしを取る
- 鍋に【B】のオリーブオイル、刻みニンニクを入れ火にかけ、香りが出たら薄力粉を入れ少し炒める
- ④に③のだし200ccを加えて泡だて器などでダマにならないようよく混ぜる。沸騰したら少し煮詰める
- イタリアンパセリをみじん切りにして入れ、味を見ながらレモン汁を数滴入れてソースを完成させる
- 残りのアサリ100gを鍋に入れ、【C】を加えて酒蒸しに。貝の口が開いたらすぐ火からおろす
- 皿に①のハモ、ワカメ、⑦のアサリを盛り付け、ソースをかける。②のパプリカと適当な大きさにちぎったイタリアンパセリで彩りを加える
教えてくれたのは
中塚貴之さん
NAKATSUKA
中京区姉小路通堺町東入木之下町299Coto Glance姉小路通1階
http://nakatsuka-kyoto.com/
岩がきのフレッシュハーブカレー
濃厚なカキのうまみを堪能 ハーブであと味さわやかに
うつわのカキ殻で気分は一気に海! 濃厚なうまみの岩がきを、ハーブ香るまろやかなグリーンカレーでいただきます。
「カキはつぶしながら、濃厚なミルクを味わって。焼かずにカレーペーストに加えてもOK。うまみが全体に広がりますよ」(辻井さん)
ハーブ類は魚介の風味を引き立たせ、飽きのこないおいしさに。
■材料(2人分)
- ココナッツミルク200cc
- エビだし汁(なければ水)200cc
- コブミカンの葉(あれば)数枚
- 〈カレーペースト用〉
パクチー1株、バジル20枚、青唐辛子2本(好みで)、紫玉ねぎ(小)1/2個(普通のタマネギも可)、オリーブオイル大さじ2、ナンプラー大さじ1、きび砂糖(または砂糖)小さじ1、クミンパウダー小さじ2、コリアンダーパウダー小さじ2、ニンニク・ショウガ各1片、塩・白コショウ(黒コショウも可)各適量 - 〈具材〉
岩がき2枚、小ナス2本、ゴーヤ1/2本、伏見唐辛子2本、オリーブオイル・しょうゆ適量 - 〈仕上げ用〉
好きなハーブ・実ざんしょう(下処理済み)各適量、ライム1切れ - 〈ご飯〉
2杯分
■作り方
- カレーペースト用の食材を全てミキサーにかけておく
- 具材の岩がきはオリーブオイルでしょうゆ少量を加え炒める。伏見唐辛子はあぶっておく。小ナスは焼きなすにし、皮をむいてしょうゆに浸す。ゴーヤはオリーブオイルで炒めて塩で味を付ける
- ①をココナッツミルクとエビだし汁で溶き、小鍋に煮立たせる。コブミカンの葉を入れて香りづけし、塩で味を調える
- 皿にかき殻を置き、その上にご飯を盛る。ハーブカレーをかけて②の具材をトッピング。実ざんしょう、ハーブ、ライムで飾り付ける
教えてくれたのは
辻井 智貴さん
OTOTO JET
伏見区桃山町大島25-178
https://www.facebook.com/ototojetnext/
タコとエビ、もずくのバジリコ風味マリネ
太陽を思わせる〝赤〟を集めてレモンが効いたさっぱり前菜に
旬のタコ、エビ、トマトと、赤が映えるイタリアンの前菜。「もずくが〝海らしさ〟を加えてくれます。レモンとバジリコでさっぱりと仕上げて」と工藤さん。
おいしさのポイントは、エビの下処理をきちんとすること。殻も一緒にゆでることで、よいだしが出るのだとか。タコのかわりにイカの刺し身などで作っても。
■材料(2人分)
- エビ(バナメイ、ブラックタイガーなど)16匹
- タコ(刺し身用)80g
- モズク(ゆでなくてよいもの、酢漬け以外)50g
- ミニトマト8個
- バジリコ(バジル)の葉2~3枚
- レモン果汁 大さじ1
- エキストラバージンオリーブオイル 大さじ1
- 【A】片栗粉小さじ2、塩一つまみ、水大さじ2
- 【B】水250cc、白ワイン30cc、バジリコ枝2本、スライスレモン1枚、塩2g
■作り方
- エビの殻をむき(殻は置いておく)、背わたを取る
- ボールにエビと殻を入れ、【A】を加えもむようにエビを洗い、流水で汚れを流す。殻も洗う
- 鍋にエビの殻と【B】を加え沸かす。弱火で約3分、アルコールを飛ばし①のエビを加える
- エビの色が変わったら、適当な容器に鍋の中身を煮汁ごと入れ、氷水で冷ます
- レモン果汁、エキストラバージンオリーブオイルをボールで混ぜ合わせマリネ液を作る
- ④のエビ、一口大に切ったタコ、モズク、半分に切ったミニトマト、細かくちぎったバジリコを⑤のマリネ液と合わせて盛り付ける
教えてくれたのは
工藤 豊さん
イタリア食堂910
中京区河原町通三条下ル南車屋町282 MORITAビル4階
https://www.facebook.com/itasyoku910
アジのタルタル冷製カッペリーニ
お酒のアテにもぴったり のど越しツルリの和パスタ
アジの刺し身が夏にぴったりの冷製パスタに変身。「少し濃いめの味付けで、日本酒・ビールのつまみや、締めにもぴったりです」と八木さん。たたいたオクラとメカブでツルツルっとしたのどごしに。
麺は水けをよく切るとことで味がなじみやすく。そうめんでも代用できるそう。余った刺し身を活用しても。
■材料(2人分)
- アジ(刺し身用)半身の1/2
- カッペリーニ(細いパスタ)50g
- オクラ1本
- ミョウガ1/2本
- 【A】麺つゆ(ストレート)大さじ1、ワサビ適量
- 【B】プチトマト(角切り)4個、味付きメカブ1パック分(約40g)、大葉(千切り)2~3枚、オリーブオイル大さじ1、塩1~2つまみ(適宜)
- 〈仕上げ用〉
オリーブオイル、白コショウ(黒コショウも可)各適量
■作り方
- アジは食べやすい大きさに切る。ミョウガは千切りに、オクラは塩もみでうぶ毛を取り、ゆでて細かくたたく
- ①をあえて、【A】を加えて味付けをする
- カッペリーニを規定時間より1分ほど長くゆでる。しっかり冷やして締め、ざるにあげる
- クッキングペーパーで軽く押さえて麺の水けを切る。【B】であえて味をみて、足りなければ塩1〜2つまみを加える
- ②をトッピングし、仕上げにオリーブオイルを回しかけ、白コショウを振る
教えてくれたのは
八木有道さん
Bar MICHIya
中京区木屋町通三条上ル東側三条木屋町ビルⅡ 4階
http://www.bar-michiya.com/
(2020年7月25日号より)
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