【コレ読んで!】ヘルシンキ 生活の練習

2022年7月29日 

リビング編集部

京都の書店員やカフェ店主がおすすめの本を紹介。
すてきな一冊に出あえそう!

ヘルシンキ 生活の練習
朴沙羅 筑摩書房(1980円)

子どもとフィンランドへ 社会学者の移住生活

6歳と2歳の子どもと転職先のヘルシンキへ移住した社会学者の著者。夫のいる京都と行き来して生活する中で、それぞれの国や人、習慣の違いから見えてくるものについて思考します。

移住に伴う手続きや知らない場所で過ごすコロナ禍で知る〝自立〟、気持ちの言語化などの生活に必要なスキルを保育園で一つずつ学んでいく子どもたち、大人と子どもの間にある信頼感。
同僚の、「あなたの娘は強く育てられるでしょう。誰からもきちんと扱われるようにね。私たち女性は、すべてを手に入れたいのです」という言葉が印象的です。

無意識に身についた思い込みを手放し、生きること、幸せとは何かを考えさせられる一冊です。

■本の紹介者
マヤルカ古書店
なかむらあきこさん
 
http://mayaruka.com/

(2022年7月30日号より)