【コレ読んで!】物語ること、生きること

2021年2月26日 

リビング編集部

京都の書店員やカフェ店主がおすすめの本を紹介。
すてきな一冊に出あえそう!

物語ること、生きること
上橋菜穂子/(構成・文)瀧晴巳
講談社文庫(605円)

どうすれば作家になれるか 児童文学作家が語る「物語」

物語はどのように作られ、想像力はどこから生まれるのか。ファンタジー小説を読むと誰もが考えることではないでしょうか。

児童文学作家として世界から注目されている著者。どうすれば作家になれるかという質問に、人生を振り返り過去の生き方が作品にどう影響したかを口頭で語った本です。

おばあちゃんから聞かされた夜話や厳しい父の教え、劣等感に動かされ文化人類学者になるまでの学生時代など、上橋菜穂子という作家がどのように生まれたのか丁寧に語られています。

著者は言います。「誰にとっても、道具はパソコンやペン、そして頭と手だけ。」と。
物語とは作家の人生から生まれてくるのだと分かる一冊。

■本の紹介者
エレファントファクトリーコーヒー
畑啓人さん

(2021年2月27日号より)