商店街、橋、神社の参道…、その距離や長さはどのくらい? 今回はそんな素朴な疑問を調査! さまざまな町中の距離・長さを、そのスポットにまつわるトピックスも交えて紹介します。専門機械を使った実際の測量の様子も気になるところです。
「ここからあそこまでは何m?」。町で見かける身近なスポットでも、その正確な距離や長さを知る機会はないかもしれませんね。
例えば、宇治橋や京都三条会商店街の端から端までの距離、長岡京市・八条ヶ池の全長は? 次のページで、その答えを紹介していきます。
ところで、江戸時代に初めて実測による日本地図を作ったのが伊能忠敬。6月11日は忠敬がその測量に出発した日です。当時の測量術や、府内のゆかりの場所を探りました。
(取材協力/京都市歴史資料館・宇野日出生さん)
伊能忠敬が地図作りを始めたのは、49歳で隠居した後! 17年に及ぶ測量の結果をもとにして、精密な日本地図「大日本沿海輿地全図」が完成しました。
忠敬が用いた測量法が「導線法」と「交会法」。「導線法」とは出発点から見通しのきく次点までの距離と方位角(※1)を繰り返し観測する方法。各地点から目標物(山など)を見たときの方位角を測る方法が「交会法」です。
そんな「大日本沿海輿地全図」の経度の基準になった場所が「京都西三条改暦所(京都改暦所)」。月光稲荷神社(中京区西ノ京西月光町)の北にあった江戸幕府の天文台です。こちらを通る子午線が本初子午線(※2)に設定されたのだとか。
また忠敬は測量の途中、宿場町・長池宿(現城陽市)に泊まったと伝わります。JR「長池」駅西側の道には、忠敬をモチーフにしたキャラクターパネルも設置されていますよ。